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BCN、増税駆け込みは9月1週に発生、政府のポイント還元で反動減は年内終息か

データ

2019/09/13 19:35

 「デジタル家電の消費増税前の駆け込み需要は9月第1週からスタートし、全般的に前回よりも良好に推移している。反動減は年内に終息する可能性もある」。BCNは9月13日、「増税直前!デジタル家電の駆け込み実態」と題する記者会見をBCNのアカデミールームで開催した。BCN総研の道越一郎チーフエグゼクティブアナリストは、政府による急激な需要変動の抑制を狙って実施する食料品などの軽減税率や「キャッシュレス・消費者還元事業」などの施策もあり、反動減が年内にも終息する見通しを示した。


 全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」を使いながら、デジタル家電市場全体における前回の消費増税時との比較データを示した。

 赤色の折れ線グラフが示す今年の前年同週比の推移を見ると、前回の青色の折れ線グラフよりも上回って推移している。前回は、14年2月の最終週にようやく前年同週比100.3%と前年を上回った程度で、それまで前年割れが続いていた。

 ただし、市場全体の台数規模はこの4年間で縮小したことが分かる。下の棒グラフは13年12月1週の販売台数を100としたときの指数の推移。今回の赤色の棒グラフが、前回の青色の棒グラフよりも3~3.5割低く推移している。
 
BCN総研の道越一郎
チーフエグゼクティブアナリスト

 10月1日の増税直前の9月4週は、前回同様に駆け込みのピークになるとみられ、BCN総研では前年同週比130%前後で推移すると予想する。

 増税後の反動減に関しては、80%前後に落ち込むと予想。しかし、政府のさまざまな施策と合わせて「前回は前年を上回るまで4カ月を擁したが、今年は12月の年末商戦や来年1月末のWindows 7のサポート終了などもあるので反動減は年内で終息するのではないか」(道越アナリスト)と、前回よりも少し早く回復するとの見方を示した。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。