2017年12月に登場した世界初の8Kテレビ。高解像で臨場感溢れる映像とは裏腹に、100万円という価格があまりにもキリが良く衝撃的だったため、8Kと言えば100万円とすり込まれている人も多いのではないだろうか。あれから2年半。実は、8Kテレビが驚くほど安くなっている。


 全国の家電量販店やECショップからPOSデータを集計する「BCNランキング」で8Kテレビの実売動向を集計したところ、17年12月にシャープが発売した初号機、70インチの「AQUOS LC-70X500」は、6月現在で平均単価(税別)で25万1500円。初値が100万円とすると4分の1まで大幅に価格が下がっている。憧れの8Kテレビが30万円でお釣りがくるとなれば、破格の大バーゲンだ。

 ただし、1世代前の初号機であり、チューナーも搭載しないため、必ずしもお買い得と言えない面もある。新4K/8K放送を楽しむためには、シャープの8Kチューナー「8S-C00AW1」が必要で、6月現在の平均単価がおよそ20万円。4K以上の放送を楽しむには追加の投資が要る。

 しかし、2Kのコンテンツでも「高画質8Kマスターアップコンバート」で8Kパネルのメリットを生かしたクリアな画像を楽しめる。今後、安価な8Kチューナーが登場するかは分からないが、登場の可能性に賭けてみても面白いかもしれない。
 
17年12月にシャープが発売した世界初の8Kテレビ、AQUOS LC-70X500


 8Kテレビは、今のところシャープが販売している液晶テレビ5機種しかないものの、全体で見ても当初に比べて価格が大幅に下がっている。平均単価は17年11月の86万7400円から、この6月で44万7900円とほぼ半値になった。当初、70型のみだったが、60型、80型とバリエーションも増え、昨年11月にチューナー搭載モデルも登場した。

 チャンネル数こそまだNHKのBS8Kの1チャンネルのみだが、本格的に8Kを楽しめる環境が整いつつある。8K60型の平均単価は6月現在で35万6000円と、すでに30万円台に突入している。チューナーなしモデル「8T-C60AW1」が27万7800円と、20万円台で平均単価を押し下げている。同じ60型のチューナーありモデル「8T-C60AX1」は41万8100円。25万円に値下がった初号機と8Kチューナーを合わせた価格よりもお買い得だ。

 さすがに80インチのチューナー搭載8Kテレビは157万円3100円と大台をはるかに超えているが、100万円の水準に接近している。普通の家庭でも、次のテレビとして8Kテレビが選択肢に入る時代が、いよいよ近付いてきた。(BCN・道越一郎)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。