全国に張り巡らされた携帯電話の基地局。次世代の5G通信網構築の動きが活発化していたり、窓を基地化する新技術が開発されたりと、ここ最近、話題に上ることが多い。11月9日には、ソフトバンクとソニービジネスソリューションが、基地局に設置したカメラの映像を配信する法人サービス「スマート情報カメラ」を発表。防災対策に有効活用する戦略を打ち出した。

ソフトバンクとソニービジネスソリューションが
法人サービス「スマート情報カメラ」で業務提携

 サービスは自治体の防災対策や放送局のお天気カメラ、鉄道会社の交通状況や設備のモニタリングなどでの利用を想定。カメラはソニービジネスソリューションが提供し、そのほかの基地局やプラットフォーム、監視センターなどはソフトバンクが一貫して運営する。
 
サービスの運用体制

 ソフトバンク代表取締役副社長執行役員 兼 COOの今井康之氏は「災害による被害は経過時間に比例して規模が大きくなる。迅速な初動対応ができれば被害を縮小化することができる」と、スマート情報カメラがもたらす効果を説明。9月に発生した北海道胆振東部地震では、停電後に激しい揺れが起きたが、その様子も基地局のカメラで即座に観測できたという。
 
ソフトバンク代表取締役副社長執行役員 兼 COOの今井康之氏は、
初動速度の重要性を説く

 サービスは、任意の基地局にフルHDカメラを設置して、ユーザーが自由に操作することができる「専有パターン」と、特定の基地局に設置されたカメラ(解像度は1280×720)の固定された画角の映像を複数企業と共有する「共有パターン」の2プランを用意。映像のライセンスについては前者はユーザーに、後者はソフトバンクに帰属する。
 
基地局にはソニービジネスソリューションのカメラを設置
(写真は「専有パターン」のフルHDカメラ)

 価格は専有パターンで15万円/台、共有パターンで5万円/台で調整中とのことだが、いずれは契約台数でのディスカウントも検討しているという。「開始当初は高価格・高品質というセグメントになるが、3年後には価格を落としてターゲットを広げていく方針」(今井氏)。
 
情報カメラのポジショニングマップ。
徐々にハードルを下げて、ターゲットを広げていく方針

 整備にかかるコストやすでに契約が確定している企業、目標契約数などは発表されなかったが、まずは2019年春に「専有パターン」からスタートし、徐々にカメラ台数を増やしていく予定だ。(BCN・大蔵 大輔)