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「ログミー」の社長に聞く、なぜ「書き起こしメディア」に注目したのか

インタビュー

2018/08/01 17:05

KeyPerson> イベントや著名人の対談などの書き起こしメディアで20代~30代の若者ビジネスパーソンから注目されている「ログミー」。最近では、企業の決算説明会やIRの「書き起こし」に特化した「ログミーファイナンス」や、今年6月からはエンジニア向けイベントに特化した「ログミーTech」などを矢継ぎ早にリリースして水平展開する。そもそも、なぜ「書き起こし」なのか、なぜ動画ではなく「テキスト」なのか。川原崎晋裕(かわはらさき・のぶひろ)社長に聞いた。

写真・取材・文/細田 立圭志

ログミーの川原崎晋裕社長

最初の発想はクラウドソーシングだったけど……

ーー われわれの業界では「テープ起こし」といいますが、そもそも「書き起こし」に着目したきっかけはなんですか。

川原崎 一番最初は、動画を見るのが面倒くさかったというのが、ログミーをつくったきっかけです。ログミーは2013年5月に、私がサラリーマン時代(株式会社サイゾーに勤務)にサービスをリリースしました。会社を設立したのは13年8月。そのころ、見たい海外の動画があっても、「書き起こし」がありませんでした。そんなときに、友人の起業家とクラウドソーシングという手法を使えば、できるのではないかなどという話をしてました。試してみたところ、反響がすごかったので、事業化したのが最初です。

ーー 「書き起こし」は労働集約的でコストも時間もかかりますが、クラウドソーシングを使えば空き時間の活用やコスト面も抑えられると。

川原崎 そうですね。最初は動画を見るのが面倒でつくったというのが動機でしたが、その後、(大手メディアなどの)偏向報道に対して、ちゃんとログを残してしっかりと全文で確認できるようにしたことと、遠かったり、忙しかったりしてイベントに参加できない人が、トークの内容を知ることができるという、イベントが抱える課題の解決にもつながりました。また、時代にあっていたというのもあると思います。

 ユーザーは、テレビなど編集したコンテンツに対する気持ち悪さのようなものを感じているから、ライブストリーミングが増えているのだと思います。作り込まれたコンテンツよりも、素人がゲームしている実況をだらだら生配信している方が受けています。泣かせようとか、笑わせようとする制作者の気持ち悪い意図のようなものが見えない方が、受け入れられているのです。

ーー 川原崎社長から見ると、気持ち悪い意図なんですね。これまでは、そうしたストーリーに乗りたいと思う視聴者も多かったと思うのですが。

川原崎 どんどんそういう風潮になってると思います。報道を変えるという意義づけや、イベントの利便性の向上、編集されてないコンテンツをみんな読みたいんだということは、実は、後からいろんな方々が意味づけしていったものなのです。
 

ーー 外部のクラウドソーシングで書き起こす人は何名ぐらい登録しているのでしょうか。

川原崎 実はそこが大変だったポイントです。クラウドソーシングはクオリティーのコントロールができません。書き起こしライターを募集すると、すごい人数が集まりますが、教育ができません。ですので、自社で外部ライターのチームを稼働ベースで約100人ぐらい抱えています。

ーー 専門のライターもいるでしょうが、例えば主婦の方たちが「ログミーファイナンス」や「ログミーTech」など、専門性の高い書き起こしをできるのでしょうか。

川原崎 単純に、書き起こした原稿を、このように直してほしいとフィードバックする地道な作業です。聞き取り不明なところを、こちらで聞きなおしたりして。そうするうちに、レベルが徐々に上がってきます。専門ライターでない方が、「ログミーTech」の書き起こしをしてますから。

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