• ホーム
  • トレンド
  • ロボット掃除機再参入の勝算は? エレクトロラックス長岡社長を直撃

ロボット掃除機再参入の勝算は? エレクトロラックス長岡社長を直撃

高単価でも掃除機なら売れる 成功のカギは店頭にあり

 店頭販売でネックになってくるのは税別13万円という価格だ。これはロボット掃除機の中でも最高クラス。5万円を切るモデルでも比較的性能の高いものが登場している昨今の状況を考えると、普及を目指すにはいささか強気すぎる気もするが……。

 長岡社長はこの点を認めつつも「性能の高さを実感してもらい、価格に見合う価値を認識してもらえれば満足度は高いはずだ」と語る。ロボットでもスティックでもいえることだが、掃除機は白物家電の中でも高単価モデルが売れる市場だ。安価なモデルで一時的にシェアを伸ばすより、フラグシップモデルでじっくりとブランディングしていく方が長期的な支持につながると考える。

 「ケーブルを巻き込む」「家具に傷をつけてしまう」という現状のロボット掃除機の課題を解決していることがセールスポイントの「PUREi9」は、すでにロボット掃除機を使用しているユーザーに響く製品になりそうだが、新規ユーザーの取り込みも「提案次第」だという。
 

既存と新規の双方のユーザーを狙えると話す長岡社長

 「事前調査で明らかになったのが、ロボット掃除機を使用したことのない人は『すでにロボット掃除機はほぼ完璧』と考えているということ。ケーブル問題や家具破損の問題はすでに解決されたと思い込んでいる。購入時にしっかり現状を把握していただければ、長く使う製品なので高単価でも選んでもらえると思う」。このメッセージは店頭の販売員を通してしか伝わらない。「当面はリアル店舗重視」という戦略の所以でもある。

 したがって店頭用の什器にも注力する。一例として紹介してもらったのは、90cm×90cmの狭いエリアを囲う什器。中に障害物を設置して、いかに小回りがよく、障害物のギリギリまで掃除できるかをアピールする。「本当は柵も外したかった。『PUREi9』は構造上、段差に少しせり出してしまうということもない」と長岡社長。安全面の配慮で今回は叶わなかったというが、いずれは安全性の認知を広めることで実現したいと意気込む。

 もはや目新しさだけでは売れないロボット掃除機。消費者の目も肥えてきている。「PUREi9」の「ステップチェンジ」は本物だ。根本的な設計から細部の工夫まで新しさに満ちていて、久し振りにマイナーチェンジではないロボット掃除機が登場したという印象を受けた。しかし、今の売り場のままでは、ライバルと差別化した魅力を伝えきるのは難しい。エレクトロラックスでは今後も独自の什器やマーケティングを展開する予定だが、販売店との連携が復活の狼煙をあげるためのキーポイントになりそうだ。(BCN・大蔵 大輔)

前へ

  • 1
  • 2

オススメの記事