店舗網再構築が進むコジマ、2017年8月期決算は大幅増益

経営戦略

2017/10/13 17:39

 コジマは10月11日、2017年8月期(16年9月~17年8月)の連結決算を発表した。売上高は2327億円(前年同期比102.8%)、営業利益は27億4600万円(136.6%)、経常利益は32億1400万円(195.6%)、当期純利益は23億6300万円(417.8%)だった。推進していた店舗のスクラップアンドビルドの効果が生まれ、収益性が大幅に向上した。


 2012年のビックカメラによる子会社化から継続して構造改革を進めていたコジマが、久々に2期連続の最終黒字を達成した。不採算店舗の整理にめどがつく一方、ビックカメラの売場作りのノウハウを統合した「「コジマ×ビックカメラ」店がコジマ全店舗の8割以上となり、品揃えや専門性の強化が消費者から評価された模様。

 品目別では白物家電が総じて好調。パソコンや携帯電話はやや低調だったとしているが、業界全体がこのカテゴリの不振に苦しむ中、パソコン本体は売上前年比102.9%、携帯電話は102.3%と販売増を確保した。粗利率は26.8%(前年同期26.6%)、販管費率は25.6%(25.7%)だった。

 今期の通期業績予想は売上高2390億円(102.7%)、営業利益30億円(109.2%)、経常利益26億円(80.9%)、当期純利益17億円(71.9%)。増収と一層の収益性改善が見込まれるものの、省エネルギー補助金などの収入を折り込んでいないため、経常・当期純利益は減益予想となっている。(BCN・日高 彰)