日本最大級のIT団体の連合体「日本IT団体連盟」が設立

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2016/08/03 13:18

 7月22日に、IT産業に関わる53団体(約5000社)を束ねる日本最大級のIT団体の連合体として、「一般社団法人 日本IT団体連盟」が設立された。代表理事 兼 会長には、ヤフー社長の宮坂学氏が就任した。


「日本IT団体連盟」のウェブサイト

 日本国内に100以上あるIT団体のうち53団体を束ねて、官民の連携強化やIT人材の育成といった、IT産業の抱える課題に、業界一丸となって取り組むことを目的とした団体。

 おもな活動内容は、「53団体を代表する政策提言」「IT人材の育成」「学校教育課程のIT教育の推進」「海外市場への働きかけと海外動向の共有」で、従来は個々のIT団体で議論してきた共通課題を、1つの団体連盟で情報共有、議論する場を作ることで、速やかな政府への提言や意見の取り入れを目指す。

 「政策提言」としては、現行法では想定されていなかった新製品・新サービスが健全に発展するよう、政府に対してIT産業の実態を踏まえて政策を提言する。「IT人材の育成」では、具体的にどのような人材や政策が求められているかを提言するとともに、従来は加盟団体・企業が個別に取り組んできた、開発イベントやプログラミングコンテスト、研修といった人材育成の施策について、団体間での情報共有や共同での施策実施など、相乗効果を活かしていく。

 「学校教育課程のIT教育の推進」としては、若い世代へのIT教育の振興を目的に、学校教育課程におけるカリキュラム策定や環境整備について、政府や教育機関に提言する。「海外市場への働きかけと海外動向の共有」では、これまで各団体が独自に行ってきた、海外政府や海外団体との交渉、意見交換の窓口を一本化し、日本のIT製品・サービスの海外展開の支援、海外動向の情報共有を行う。

 今後は、加盟団体を増やすとともに、所属団体の加盟企業が「日本IT団体連盟」として、1つの意思をIT産業に活かしていけるよう活動していく。