音楽再生をメインとした携帯オーディオプレーヤーは、ソニーの「ウォークマン」の独壇場となりつつある。アップルの「iPod」よりもいいといわれる音質やスタイルに合わせた多彩なラインアップ、豊富なカラーバリエーションなどが支持されているようだ。音やスタミナに対する独自のこだわりを貫き、国内ではついにトップメーカーに登り詰めた「ウォークマン」の最新モデルを紹介しよう。

ウォークマン新シリーズ

2013年秋発売のウォークマン新シリーズ(上からSシリーズ、Fシリーズ)
 

携帯オーディオプレーヤー、メーカー別シェア1位はソニー



 家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、2011年、12年の携帯オーディオプレーヤーの年間メーカー別販売台数1位はソニーだった。2013年も、11月末までの累計でシェア49.5%を占め、3年連続で年間トップとなる見込みが濃厚だ。月単位では、2013年7月以降、シェアはずっと5割を超え、8月には今年最高の54.4%を記録した。

 ソニーは、9月に新製品を発表し、「ウォークマン」のラインアップを拡充・強化した。10月19日には、主力の「Sシリーズ」と「Fシリーズ」「Eシリーズ」「Wシリーズ」を発売。ソニーのメーカー別販売台数シェアは、10月第2週(2013年10月14~20日)、第3週(10月21~27日)の2週にわたり、6割を突破した。さらに、今年12月上旬には、スマートフォンとの連携を強化した新コンセプト・新シリーズの「Mシリーズ」と、音にこだわり抜いた「ZX1」を発売する予定だ。
 

携帯オーディオ・メーカー別販売台数シェア(週次)


 それでは10月に発売したウォークマンの売れ行きを「BCNランキング」のデータでチェックしてみよう。新モデル発売日の2013年10月19日から4週間(28日間)の累計で、製品ブランドごとに販売台数シェアを集計すると、ソニーのウォークマン「Sシリーズ」の2013年モデル(S780シリーズ)がシェア18.5%で1位に輝いた。Android搭載「Fシリーズ」の2013年モデル(F880シリーズ)も、アップルの「第5世代iPod touch」「第7世代iPod nano」に続き、シェア8.2%で4位につけた。ウォークマンの新モデルに限ると、「Sシリーズ」が51.0%、「Fシリーズ」が22.6%を占め、スタミナモデルの「Sシリーズ」が一番人気となっている。
 
携帯オーディオプレーヤー
製品ブランド別 販売台数シェア

(集計期間:2013年10月19日~11月15日)
ソニー・ウォークマン・Sシリーズ(2013年モデル) 18.5%
アップル・第5世代iPod touch 13.7%
アップル・第7世代iPad nano 12.7%
ソニー・ウォークマン・Fシリーズ(2013年モデル) 8.2%
ソニー・ウォークマン・Sシリーズ(2012年モデル) 8.1%
ソニー・ウォークマン・Fシリーズ(2012年モデル) 5.9%
ソニー・ウォークマン・Eシリーズ(2013年モデル) 5.8%
ソニー・その他 9.9%
アップル・その他 7.1%
その他 10.2%
「BCNランキング」日次合算<最大パネル>
 

77時間と驚愕の長時間駆動を実現したSシリーズ、ハイレゾ対応のFシリーズ



 ここからは、各シリーズのポイントを紹介していこう。「Sシリーズ」の最新モデル「S780/780K」は、フラッシュメモリを内蔵した「ウォークマン」としては史上最長となる最大約77時間(※)連続駆動の「スタミナバッテリ」を搭載する。さらに、スマートフォンを充電できる「おすそわけ充電」機能を新たに搭載し、別売のスマートフォン充電ケーブルを使って緊急時にモバイルバッテリとして利用できるようになった。好評のスピーカー付属モデルも引き続き用意し、外出中だけではなく、自宅でも高音質で音楽を楽しめる。

※MP3 128kbpsモード時 設定条件により異なる

 以前に比べ、だいぶ改善したとはいえ、スマートフォンのバッテリは、ブラウザなど、データ通信を利用するアプリを使用しているとあまり持ちがよくない。長時間の通勤・通学や旅行の際などにバッテリ切れを心配せずに音楽を楽しみたいなら、スマートフォンではなく、ウォークマンのような音楽専用プレーヤーをおすすめしたい。しかも、「おすそわけ充電」機能を搭載した「Sシリーズ」の新モデルなら、万が一、手持ちのスマ―トフォンのバッテリが切れてしまっても安心だ。価格も、最も容量の少ない8GBモデルがソニーストアで1万4800円からと手頃で、コストパフォーマンスは高い。
 

Sシリーズのスピーカ付属モデル

本体色に合ったスピーカーが付属する780Kシリーズ

 Androidを搭載した多機能プレーヤー「Fシリーズ」の新モデル「F880」は、進化したフルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載した。また、12月発売予定の上位機種「ZX1」同様、CDを超えるクオリティのハイレゾリューション・オーディオ(ハイレゾ)音源に対応し、別売のハイレゾ対応ヘッドホンで聴くと、まるでレコーディングスタジオやコンサート会場にいるかのような臨場感溢れるサウンドが楽しめるという。12月中旬実施予定のファームウェアアップデートで、MP3などの圧縮音源をCD以上の高音質に変換する「DSEE HX」にも対応する。
 

FシリーズとZX1

Androidを搭載した「ZX1」(左)と「F880」は、動画やゲームなども高音質で楽しめる
 

スマートフォン時代の音楽の楽しみかたを新提案するMシリーズ登場!



 12月7日発売の「Mシリーズ」は、フルデジタルアンプ「S-Master MX」とデジタルノイズキャンセリング機能を搭載し、スマートフォンと一緒に持ち歩いても邪魔にならない重さ約40gの軽量・コンパクトなボディ。本体に16GBのメモリを内蔵し、ウォークマン単体としてももちろん使えるが、手持ちのスマートフォンとBluetoothで接続すれば、ウォークマンの高音質技術によってスマートフォンの中の音楽をワイヤレスで高音質で楽しめる、「スマートフォン+α」という新しいコンセプトの製品だ。ヘッドセットのように、ウォークマンでの音楽再生中に、スマートフォンにかかってきた電話を受け、通話することもできる。スマートフォンの満足度や使い勝手も高める、これからの時代にマッチしたウォークマンといえるだろう。新しい視聴スタイルとして、スマートフォンをもっと楽しみたい人は、セットでの利用をおすすめしたい。
 

新シリーズのMシリーズ

スマートフォンとの“2台もち”に最適なスティックタイプのM500シリーズ。
ソニーストアでの価格は1万7800円

 一方、「Mシリーズ」と同時発売の「ZX1」は、音楽専用端末として、高音質と質感を追求。フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載し、音質に関わる電気部品や電気回路、構造、ボディの素材までこだわったという。その分、価格は高いが、とことん音にこだわりたい人なら、納得できるだろう。
 

ハイレゾ音源や高音質コーデックに対応 専用機ならではの「音」にこだわる



 iPodよりもウォークマンのほうが「音質がいい」という”定説”の根拠は、ほぼすべての機種で採用している「デジタルノイズキャンセリング機能」や「クリアフェーズ」「クリアオーディオプラス」などの独自の高音質技術、高品質の付属ヘッドホンなどにある。今秋から上位機種では「ハイレゾ音源」対応を打ち出し、「S」「E」を含むスタンダードモデルは、新たにFLAC、Apple Losslessといった高音質コーデックの再生に対応した。スマートフォンよりもバッテリ駆動時間が長く、安心して長時間、音楽を楽しめる点が音楽専用プレーヤーのメリット。ソニーは、そのメリットをさらに強化し、スマートフォンとの“2台もち“という新たなスタイルを提案している。この冬、携帯オーディオプレーヤーの購入を検討している人、スマートフォンの音質や音楽再生機能にもの足りなさを感じている人は、ソニーのウォークマンから気になる一台を選ぼう。


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