この冬のボーナスでデジタル一眼を購入しようと考えている人のための「冬のボーナスで手に入れたいデジタル一眼特集」。第1回の今回は、コンパクトデジタルカメラからデジタル一眼へのステップアップにオススメなモデルを紹介する。

デジタル一眼でも、手慣れた「ライブビュー」撮影がしたい!



 デジタル一眼の魅力は、ピントを合わせた部分以外をボカして被写体を引き立たせたり、なめらかで質感の高い写真が撮影できること。また、ピント合わせやシャッターが切れるまでのスピードがコンパクトデジタルカメラに比べて圧倒的に速く、動きのある被写体もしっかりと捉えることができるというメリットがある。もちろん、被写体に合わせてレンズを交換できるという楽しみもある。


 ただし、デジタル一眼は、昔ながらのファインダーを覗いての撮影が標準的だ。コンパクトデジカメでモニタに映った画像を見ながら撮影する「ライブビュー」機能に慣れた人には、多少違和感があるかもしれない。


 ところが最近では、コンパクトデジカメを使い慣れた人にも扱いやすいようライブビュー機能を備えるデジタル一眼が増えている。コンパクトと同じ感覚で撮れるうえ、モニタの角度が調節できる場合は、子供やペットの目線にカメラの高さを合わせたローアングル撮影や、人ごみの上から撮るなどのハイアングル撮影が行える。こんなデジタル一眼なら、コンパクトデジカメからのステップアップにぴったりだ。

 

 08年に各メーカーが発売したエントリーモデルの中でライブビュー機能を搭載しているのは、オリンパスの「E-420」「E-520」、キヤノンの「EOS Kiss F」「EOS Kiss X2」、ソニーの「α300」「α350」、パナソニックの「LUMIX G1」。中でも動きのある被写体を捉えたいのなら、「α300」「α350」と、ミラーなどを取り除いたデジタル一眼の新規格「マイクロフォーサーズシステム」を採用する「LUMIX G1」がオススメだ。


 一般的にデジタル一眼でのライブビュー撮影はピントを合わせてからシャッターを切るまでにタイムラグが生じ、動きのある被写体にピントを合わせて撮ることが難しい。なぜなら、デジタル一眼は、レンズとカメラ内部の撮像素子との間にミラーを挟んだ状態でピントを合わせ、シャッターを切る際はミラーを上げる。しかし、ライブビュー時はミラーを挟まないので、ピントを合わせる時に一度ミラーを下ろし、シャッターを切る時にはまたミラーを上げるという作業が必要となるためだ。


上=α350 下=α300


 しかし、ソニーの「α300」「α350」は、ライブビュー専用の撮像素子を搭載しているので、ライブビュー時でもミラーを上げておく必要がない。そのため、タイムラグのないライブビュー撮影が可能だ。そのほか、ボディ内手ブレ補正機能を搭載し、すべての「α」レンズで手ブレが補正できる。


LUMIX G1


 また、パナソニックの「LUMIX G1」は、そもそもミラーがないため、こちらもライブビュー撮影時のタイムラグは発生しない。さらに液晶モニタとファインダーの「Wライブビュー」機能を搭載しており、ファインダーでも露出補正やホワイトバランスなどの効果を撮影前に確認できる。そのほか、コンパクトデジカメで標準搭載となりつつある「顔認識機能」を備え、15人までの人物の顔を認識してピントを合わせる。また、フラッシュの発光を調節して赤目を発生しにくくするのと同時に、赤目になってしまった場合もカメラがデジタル処理で補正することもできる。


 タイムラグのないライブビュー撮影ができる「α300」「α350」、「LUMIX G1」は、コンパクトデジカメに近い感覚で撮影できるモデルといえるだろう。

 

その他のモデルも簡単にキレイな写真が撮れる機能が盛りだくさん



左=E-420 右=E-520


 その他のモデルも、コンパクトデジカメからの乗り換えユーザーでも簡単にキレイな写真が撮れるさまざまな機能を備えている。オリンパスの「E-420」「E-520」は顔認識機能を備え、8人までの顔を認識してピントを合わせる。また「E-520」は、ボディ内手ブレ補正機能も搭載している。今回選んだライブビュー機能搭載モデルのなかで唯一、顔認識機能とボディ内手ブレ補正機能の両方を備えるのが「E-520」なのだ。ライブビュー撮影時の多少のタイムラグを気にしなければ、オススメのモデルといえるだろう。


左=EOS Kiss F 右=EOS Kiss X2


 また、エントリーモデルで人気が高いキヤノンの「EOS Kiss F」「EOS Kiss X2」は、映像エンジン「DIGIC III」を搭載し、自然な色を再現するとともに高速な画像処理を行う。また、光量が足りないシーンでも被写体を検知して、明るさとコントラストをカメラが自動で補正する「オートライティングオプティマイザ機能」を備える。

 

D90


 ニコンでは、中級以上のカメラにライブビュー機能を搭載しているが、08年9月発売の「D90」にはライブビューに加え、コンパクトデジカメではほとんどが対応している動画撮影機能を一眼レフで初めて搭載した。写真も動画もという使い方ならこのモデルだ。

 

デジタル一眼に乗り換えるメリットとは?



 デジタル一眼とコンパクトデジカメの決定的な違い、それはCMOSやCCDなどの撮像素子の大きさだ。画素数は今や、一眼もコンパクトも有効1000万画素以上のものが多く、あまり差がない。しかし、撮像素子の大きさは画質に大きく影響する。


 撮像素子が大きいと、1画素あたりが集める光の量が多くなるため、暗すぎたり明るすぎたりする場所でも目で見たものに近い絵を再現できる。コンパクトデジカメの撮像素子は、例えばキヤノンの「IXY DIGITAL 20 IS」が5.7×4.3mmと小さいのに対し、ソニーの「α300」などは23.6×15.8mmとかなり大きい。比較的余裕をもって設計されているので、ノイズが少ないなめらかな写真が撮影できる。さらに、被写体以外をボカして主役を引き立たせることができるのも、この大きさによるものだ。


 また、コンパクトデジカメに比べて大口径で明るく高性能なレンズが使えることも大きなメリットだ。さらに、遠くのモノを撮影する際は望遠レンズを使うなど、撮影する被写体に合わせてレンズを交換できることも一眼の楽しみといえるだろう。


 今回紹介した製品なら、コンパクトデジカメからデジタル一眼デビューをする人でもとまどうことなく高画質な写真にチャレンジできるはずだ。デジタル一眼がコンパクトの機能を取り入れつつある今、デジタル一眼の世界に一歩足を踏み入れてみてはどうだろうか。第2回は、作品の幅を広げてくれる交換レンズについて、その種類や特徴、選び方のコツなどを分かりやすく紹介する。(BCN・武井美野里)



★冬のボーナスで手に入れたいデジタル一眼特集