「ショートショートの神様」と呼ばれ、1997年に71歳で惜しまれつつこの世を去った作家・星新一さん。没後10年の今年、新たなサービスが続々と立ち上がっている。

 星新一さんは1926年生まれ。父が経営していた星製薬を経て1957年に「セキストラ」で作家デビュー。400字詰め原稿用紙で10枚程度の短編小説「ショートショート」を得意とし、1000篇を超える作品を遺した。代表作に「ボッコちゃん」「ようこそ地球さん」「きまぐれロボット」などがある。父の星一の壮年期を描いた伝記「人民は弱し 官吏は強し」なども有名だ。

 新たなサービスは、星さんの次女マリナさんが3月12日にオープンした「星新一公式サイト」。コンテンツは「ごあいさつ」「2007年主なニュース」「プロフィール」「作品一覧」「ENGLISH」。まだ情報量は少ないが、「ごあいさつ」のなかでマリナさんは「少しずつ内容を充実させていく予定」としながら「海外(特に英語圏)に父の作品を紹介していくことも目的のひとつ」と、英語ページも充実させる計画だという。

 また伊藤忠商事(小林栄三社長)は3月5日、初のオーディオブックス「きまぐれロボット」コレクションをiTunes Store、mora、mora win、OnGen、リッスンジャパンで配信、販売を開始した。日本をはじめアメリカ・フランス・イギリス他 22カ国に、日本語版・英語版世界同時配信する。ショートショート集「きまぐれロボット」から抜粋してオーディオブック化した。日本語版の語り手は俳優の大杉漣さん、次女マリナさんが英訳した英語版は、語り手にタレントのパックンことパトリック・ハーランを起用した。配信する作品は「新発明のマクラ」「試作品」「薬のききめ」「悪魔」「災難」「九官鳥作戦」の6作品で、1編5?7分。価格は各300円。

 さらにNHK総合でも、3月31日から毎週月曜日、22時50分から10分間のミニ番組「星新一ショートSHORT劇場」と題した番組を毎週放映。単純なドラマ仕立てではなく、小劇場的な構成にしたり、CGアニメやクレイアニメ、オブジェなどを使って星さん世界を現代風にアレンジしてテレビ化する予定だ。これから星新一さんの作品が再び脚光を浴びそうだ。