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「推し活」と相性抜群の「ペイディ」 デジタルコンテンツ加盟店が評価するポイント

 新しい決済手段として、デジタル型あと払い(BNPL)サービス「ペイディ」の利用や加盟店での導入が広がっている。特に最近SNSや動画配信などの「推し活」で盛り上がっているデジタルコンテンツを提供する企業では、その相性や使い勝手の良さから外せない決済手段になっているという。そこでPaidyの橋本知周 副社長執行役員にペイディがユーザーに受け入れられている理由について、また、ドワンゴの横澤大輔 専務取締役CCO ニコニコ超会議統括プロデューサーと、DMM.comの筒井拓也 プラットフォーム事業本部 プラットフォーム戦略企画部部長にペイディ導入による効果について聞いた。

左からPaidyの橋本知周 副社長執行役員、
DMM.comの筒井拓也 プラットフォーム事業本部 プラットフォーム戦略企画部部長、
ドワンゴの横澤大輔 専務取締役CCO ニコニコ超会議統括プロデューサー

若年層と相性の良いペイディ

――ペイディはデジタルコンテンツとの相性がいいとのことですが、実際のユーザーはどのような生活シーンでペイディを利用しているのでしょうか。

DMM.com 筒井拓也 プラットフォーム事業本部 プラットフォーム戦略企画部部長(以下、敬称略) DMM.comでは電子書籍や動画、ゲームなど様々なデジタルコンテンツを扱っており、これらのコンテンツを楽しんでいるユーザーが、今すぐマンガを読みたい、動画を見たい、ゲームに課金したいというときに利用するケースが多いですね。

 ユーザーが楽しみたい時に、あいにく手持ちがないとか、クレジットカードを持っていないとか、使いたくないとかいう場合でも、ペイディならメールアドレスと携帯電話番号だけであと払い決済できます。楽しい瞬間を逃したくないと思っているユーザーと非常に相性の良い決済手段です。

 特に、若者を中心にクレジットカードを持っていなかったり、使いたくなかったりするケースは多いと思います。昔のネット決済のほとんどはクレジットカードでしたが、今は様々な選択肢がある中で、ペイディを利用する若い人が増えているのを実感します。
 
DMM.com 筒井拓也 プラットフォーム事業本部
プラットフォーム戦略企画部部長

――若い人との相性がいいんですね。

ドワンゴ 横澤大輔 専務取締役CCO ニコニコ超会議統括プロデューサー(以下、敬称略) われわれもコンテンツ配信に課金するサービスがありますが、その中でも体験をサービスとして提供するケースが増えています。具体的には、クリエイターをサポートするためにギフトを贈ったりする双方向性の課金です。

 ペイディは小額から高額まで幅広い資金ニーズがある中でも、あと払いできることがユーザーに受け入れられているようです。DMMさんと同じで、若年層の中にはクレカを持てない、持ちたくない、使いたくないという人がいて、そのニーズをくみ取っている決済手段だと思います。

 さらに、ドワンゴではネットとリアルの融合に力を入れています。多岐にわたり開催するイベントでは、チケットもネットとリアルの両方で販売するケースが増えています。リアルイベントのチケット代はネットよりも少し高額になりますが、そんな場合でもペイディは分割手数料無料(銀行振込、口座振替のみ。以下同)の分割払いが選べるのでユーザーメリットも大きいのです。ペイディはわれわれのサービスと相性がいい決済手段です。
 
ドワンゴ 横澤大輔 専務取締役CCO
ニコニコ超会議統括プロデューサー

Paidy 橋本知周 副社長執行役員(以下、敬称略) Paidyを創業した頃は、クレジットカードを使いたくない若い人が利用するファッション系ECと相性がよかったです。3、4年前のペイディユーザーの7~8割が20代女性でした。そこからサービス設計をしてきているので、自然と若い人が使いやすいサービスに成長しているのだと思います。若い人たちが次の市場のボリュームゾーンになっていくので、若い人を含め、様々な世代の利用を増やしてくことは経営戦略の面でも重要です。
 
Paidy 橋本知周 副社長執行役員

――逆に、クレジットカードを使いたくない若い人がECで購入する際に使っていた決済手段は何が多かったのでしょう。

橋本 代引きです。しかし、ドライバー不足や再配達問題などもあり、ユーザーは家にいなければいけないという課題がありました。コロナ禍では家にいるのでまだよかったのですが、ウィズ、そしてアフターコロナになれば課題は残されたままです。また、販売する企業側も再配達の費用負担で利益が減るという悩みを抱えていました。そうした課題を解決したのがペイディだったのです。

 確かに代引きはボタン一つでできる簡単な決済手段ですが、荷物の受け取りや支払いの部分に課題がありました。そこで、あと払いというクレジットカードのいい部分を取り入れたのです。ペイディは、代引きとクレジットカードのいいとこ取りをした決済手段なのです。

 デジタルコンテンツでも同じでした。クレジットカードやプリペイドカード、キャリアのあと払いなどがありますが、リアルタイムでコンテンツを楽しみたい場合、ペイディならコンビニに行ってチャージする必要なく、その場で使いたいサービスを購入、体験することが可能です。今ではデジタルコンテンツもECも区別なく使うペイディユーザーが増えています。

ペイディならではのユーザー体験がある

――ペイディを導入したのはいつからですか。また、どんなサービスで多く利用されていますか。

筒井 われわれは比較的早く、2018年に導入しました。DMMポイントのチャージ手段としてペイディを導入しているため、ほとんどのサービスで利用できるようになっています。中でもデジタルコンテンツとの相性が良いので電子書籍や動画、オンラインゲームを楽しむユーザーが多く利用しています。

横澤 われわれが導入したのは2020年7月です。ニコニコ内の様々なサービスで利用できるニコニコポイントがあり、その決済手段にペイディを採用していますが、特に最近になって増えているニコニコポイントの利用シーンはギフトです。ライブ配信中のクリエイターへのサポートだけでなく、番組を盛り上げるためにスタンプのような演出を購入して送るといった楽しみ方も増えています。

 Paidyさんにご協賛いただいたニコニコ超会議内の企画「VTuber Fes Japan」でも、VTuberへのギフト購入やネットとリアルでのチケット販売などで導入されています。最近のトレンドとしてVTuberへのギフトの設定価格が高くなっていますので、推し活でペイディのあと払いや分割払いに魅力を感じて使っているユーザーは多いと思います。
 
ドワンゴ 横澤大輔 専務取締役CCO
ニコニコ超会議統括プロデューサー

――推し活でのギフトや投げ銭とペイディの相性が良いのですね。

横澤 楽しさはいつ訪れるかわからないじゃないですか。今だ!というときにペイディと連動してポイントが使えると、推し活の楽しみ方が広がります。台本通りにいかないことが多いライブ配信でも応援できる点がユーザーからも受けてます。

筒井 われわれの場合でもオンラインゲームのイベントが急に始まったり期間が短いといったときに、ペイディのあと払いのメリットが活かされています。ゲームに課金する方の多くは、月に1万円など使う金額を決めていますが、今月はイベントがあるからもう少し使いたいというときに、ペイディなら、その部分だけあと払いできるのです。

 ユーザーのライフスタイルや価値観が多様化しているのと同様に、決済のユーザーニーズも多様化しています。DMM.comでも様々な決済手段を採用していますが、その中でもペイディは他の決済手段にない機能が多くあります。あと払いで、なおかつ分割手数料無料で3回、6回、12回の分割払いが選べたり、利用金額を設定できるなどのカスタマイズもできたり、かゆいところまで手が届きます。ペイディでしか体験できないことがあるから、ユーザーからも支持されているのだと思います。
 
DMM.com 筒井拓也 プラットフォーム事業本部
プラットフォーム戦略企画部部長

――その瞬間を逃さないペイディの即時性に、他の決済手段との大きな違いがあるようですね。

横澤 リアルとネットが同時進行するハイブリッドな環境では、ペイディの即時性は大きな武器です。番組を見ている中で課金したいとき、登録に必要なものを用意する準備が多いと、その楽しい瞬間を見過ごしてしまいますからね。ユーザーが体験するスピードとペイディのスピードがマッチしているといえるでしょう。

橋本 私自身、昨年のニコニコ超会議の現場に参加して印象的だったのが、生配信中に「まだ間に合うよ。ペイディでチケットを買って参加してね」などとアナウンスしていたシーンです。ペイディの紹介コーナーが一つのコンテンツとして成立して盛り上がっているのを見て、このリアルタイム感がペイディと合っていることを実感しました。もちろん、ニコニコ超会議なら家にいながらPCやスマホで見ている人もいれば、スマホで見ながら現地に向かってる人もいるでしょう。どんな状況でも、その場で決済できるペイディは相性がいいのだと思います。

チャレンジする企業とともに成長するPaidy

――2018年7月にペイディを導入したDMM.comは、デジタルコンテンツにおけるあと払い導入の先駆者的な存在ですね。

筒井 われわれがペイディを導入した頃は、アパレル系ECにおけるあと払いの知名度が世間的にも上がってきたころでした。まだデジタルコンテンツでのあと払いは少なかったと思います。DMM社内でもあと払いの検討会議が開かれ、導入しようと決まりました。しかし、Paidy以外の数社に相談させていただいたのですが、どこもデジタルコンテンツでのあと払いには消極的でした。

――物販のECならモノが動くので決済を追尾しやすいですが、デジタルコンテンツは見えないというリスクがあったのでしょうか。

筒井 そうですね。実際、他社でその後も話は進展しなかったのですが、その中でPaidyさんだけが前向きに検討してくださって、やってみようということで取り組みがスタートしたのです。

――他社がどこも躊躇する中で、よくリスクをとりましたね。

橋本 コロナの時もそうでしたが、デジタルコンテンツやリアルとネットのハイブリットなど、市場の環境は常に変化しています。そうした著しく変化している分野でチャレンジしている企業を応援してきたのが、Paidyのカルチャーでもあります。実際、弊社の決算でも、チャレンジしている流通分野での取扱金額が伸びています。チャレンジしている会社との相性がいいサービスなのです。

 もちろん、ユーザーの多様性と同じように、Paidyの独り勝ちとか、ペイディだけで生活できるということを訴えているわけではありません。ユーザーが自分のライフスタイルや利用シーンに合わせて、いろんなサービスを使い分ける中、その選択肢にペイディが入っていくことが重要であると考えています。
 
Paidy 橋本知周 副社長執行役員

――推し活やデジタルコンテンツとの相性の良さは理解できました。ペイディのそのほかのメリットや差異化ポイントを教えてください。

橋本 われわれが大切にしていることは、モノやサービスを購入できるのは決済の絶対条件で、その過程で面倒くささや煩わしさがあってはいけないということです。日本にはすばらしい商品がたくさんあるけど、「かご落ち」する人の7割ぐらいが、決済手段を選択するときと言われています。自分のライフスタイルに合った支払方法がなかったり、自分の財布と比べて今は払えなかったりという問題があるからです。

 ペイディを始めたきっかけは、サイトの来訪者が商品を選んでちゃんと購入できるところまでスマートに叶えてあげたいということでした。日本のECはクレジットカードが今でも多く、それで補えている部分はいいですが、補えていない部分を埋めるためにペイディを作り上げてきました。中でも特徴的なのは、スマホですべて完結することです。また、買ったものに都度支払いを発生させるのではなく、当月買ったものを翌月支払えますというクレジットカードのいい部分を取り入れたことです。

 その際に、決済して14日後とか、いろんな支払いタイミングが増えてくると、いつお金を支払えばいいのかわかりにくくなりますよね。ペイディはそこもシンプルに、当月に購入したものは翌月10日までに支払うとしたのです。あと払いの日にちを明確にすることで、ユーザーは安心して使っていただけます。また支払方法もコンビニ決済、銀行口座振替、振り込みと、どんな人でも支払える方法を採用しました。

 これをベースにして、3回、6回、12回の分割払いの付加価値をつけてきました。もちろん、早く支払いたい人には翌日でも支払える「すぐ払い」も用意しています。ペイディはとにかく分かりやすく、便利に安全に使うサービスとして立ち上げて、最近ではユーザーの多様性に応じてカスタマイズできるように進化しています。

「与信」の安心感と支援してくれる心強さ

――最後に、今後の事業の中でペイディに期待することは何ですか。

筒井 今後もあと払いを使いつづけていく中で、デジタルコンテンツの決済における与信は重要なポイントです。この領域は物販サイトに比べて与信情報が少ないからです。Paidyさんは先行者利益で培ってきたデータや実績が豊富です。この点は加盟店にとって大きな安心材料になるでしょう。実際にペイディを導入して約5年経ちますが、これまで大きな問題は起きていません。この安心は事業を展開する上で重要です。

 また、オンラインゲームや電子書籍、動画などペイディと相性のいい分野の売り上げは伸びています。われわれの主戦場はデジタルなので、今後はより深堀りしていこうと思っています。

 直近では、2022年末に「DMMプレミアム」というサブスク会員システムをリリースしました。DMMプレミアム会員になることで「DMM TV」を含め、アニメ、マンガ、ゲーム、グッズ購入、オンラインくじやオンラインクレーンゲームといったDMMの各種エンタメコンテンツを、ジャンル横断でよりお得に楽しむことができます。その際に、ペイディがすべての支払いで利用できるようにしていきたいですね。

横澤 弊社も昔からデジタルコンテンツ分野でチャレンジングな企業だと自負しているので、新しいVTuberなどの分野で、決済手段を提供する企業が一緒になって応援してくれるのはとても心強いです。信用とコンテンツがうまく同期しながら回っていくのはありがたいです。

 両社でもっと革新的なデジタルコンテンツやイベントをつくっていきたいですね。そういうものが生まれてこそ、デジタルコンテンツ業界の発展や盛り上がりがあると思います。その中で両社が上昇していくスパイラルをつくっていければと思います。