「メモ」を意識し、自分の好感度をアップさせよう!

時事ネタ

2022/06/04 19:00

【誰も教えてくれない仕事の秘密・1】 新入社員の方々も入社して2カ月が過ぎ、リアル出社の方は会社の雰囲気にも随分と慣れた頃ではないでしょうか?このコラムでは「誰も教えてくれない“本音”の仕事術」をお伝えしていきたいと考えています。新入社員の方を対象にしていますが、社歴の浅い社員の方々まで役立つ内容にしたいと思います。今回はメモの重要性について触れましょう。

メモをする、しないで差がつく

 昔は「就職する」ということは「一生、その会社に勤める」ことを意味するのが普通でした。そのため、「会社のために!」というスタンスで、自分の時間を犠牲にし、その会社で出世することが大きな目的でした。

 しかし、今はコンプライアンスも浸透し、自分のキャリアアップのために仕事をする時代になりました。ぜひ、読者の皆さんにも「自分のために」働いていただきたいと思います。

 そこで大切なのが、就職した会社で「どれだけ上手く立ち回れるか?」。新入社員の方は、この2カ月間、たくさんの「メモ」を記してきたのではないでしょうか。皆さんは「なぜ、メモを取るか」わかりますか。

 「教えてもらったことを忘れないため」「約束を守るため」など、色々な答えがあります。しかし、私が新入社員から教育リーダー、幹部職を経てきた経験から言えば、一番の答えは「相手の受けが違うから」だと考えています。

 先輩・上司が教えてくれることをメモるのは、相手の立場からすれば「メモっている姿を見れば安心する」のです。結果、「真剣に聞いてるな。また、教えてやろう」と思われます。

 逆にメモらず、教えてくれたことについて失敗すれば、メモを取らなかったことを突っ込まれるでしょう。失敗が続けば、自分の印象はどんどんと悪くなり、先輩・上司は「あいつには何を言っても無駄!」という判断をするでしょう。こう思われると、自分の今後の勤務継続に不利益になると思いませんか?

 先輩・上司だけでなく、お取引先・お客様に対しても同じです。たとえ「こんなこと、メモらなくてもいいや」というわかりきったことでも、真剣に話を聞いているフリをしながらメモをすることが大切です。

 「メモをしても嫌われるケース」や「メモをする際のコツ」などは別の機会に紹介しますが、たとえ「真剣に聞いているフリをして取ったメモ」でも、捨てずに保管するようにしましょう。

 メモされた現場の教えやお客様との約束(何を気にされていたか)は、将来、自分が独立や起業する際の宝物になるからです。このコラムでは、こういった視点から仕事の方法を紹介していきますので、楽しんでいただければと思います。(大和 麓)

■Profile
大和 麓(やまと・ろく)
中小企業コンサルタント、研修講師。大手スポーツ用品メーカー、大手流通小売業を経て独立開業。地方自治体の経営支援アドバイザーとして十数年勤務するなど、多数の指導・研修実績を有する。マーケティング、社員教育を通して、中小企業・小規模事業者の業績改善に取り組んでいる。