• ホーム
  • トレンド
  • ぼっち男女のための悲しいイベント。韓国のブラックデーをカルディ商品で体験

ぼっち男女のための悲しいイベント。韓国のブラックデーをカルディ商品で体験

グルメ

2022/04/10 15:00

 バレンタインデーにチョコをもらえなった男子、そしてホワイトデーに何ももらえなかった女子が、4月14日に真っ黒なチャジャンミョンなるものを食べる韓国のブラックデー。寂しい気持ちを吹き飛ばすための習慣とのことで、今回はそのブラックデーを日本で体験してみた。
 

韓国でブラックデーに食されるというチャジャンミョン

見た目も、お腹も、気分もちょっと重たいブラックデー

左が「宋家のジャジャン麺」150円、右が「宋家のジャジャンソース」149円

 恋人がいない男女が、真っ黒のチャジャンミョンをもくもくと食べるという韓国のブラックデー。このチャジョンミョンとは、韓国ドラマなどにも登場するポピュラーな食べ物で、日本では韓国風ジャジャン麺として販売されている。実際、カルディでも麺とソースが別売りでこの韓国風ジャジャン麺が売られていた。ということで、さっそく麺とソースを購入し、作ってみることに。

 麺はあまり日本のスーパーなどではみかけない、弾力が強いのが特徴。乾麺の状態を触ってみると、あまりいい例えではないが硬い輪ゴムに似た質感だ。においを嗅いでみると、無臭かとおもいきや生の中華麺のような小麦粉の良い香りが。これを沸騰した鍋に入れて、ほどよくかき混ぜながら2分ほど茹でる。
 
かなりの分量に感じる麺は角がしっかりとある中太麺程度の太さ
 
作り方は普通のラーメンとほとんど変わらない

 麺が茹であがると、ざるに入れて水でぬめりをとる。触ってみると、中華麺とは比べ物にならないほどヌルヌルしている。ちょっとやそっと水にさらしただけではどうしようもない。水をじゃぶじゃぶ出しながらしっかりと揉み洗いし、ぬめりを落としていく。その間に水を沸騰させて、最後に冷めた麺にかけて温める。次はソースをチンする。レトルトのカレーと同様の工程だ。チンしたら麺を器に盛り付けて、ソースをかけたら出来上がり。
 
茹で上がった麺からぬめりをとった状態。お皿に移す直前にお湯をかける
 
ソースはレンチンするだけ。具材はじゃがいもがメイン
 
作り始めてから5分程度で完成。超簡単だが、ここからがそこそこ大変

 うむむ、確かにブラックデーの名にふさわしく真っ黒だ。これで、ソースと麺を混ぜながらいただくわけだが、これがなかなか簡単に混ざらない。ソースのとろみが強いせいで、めちゃくちゃ重いのだ。音で表すとちょっと美しくない表現だが、ぐちょぐちょべちょべちょ、という感じ。でもその擬音と反して結構美味そうだ。こうばしい香りも食欲がかき立てられる。

 とうことで、ブラックデー初体験!と一口すすってみる。んん~、なるほど、けっこう甘い。トッポギなど甘辛い韓国料理から辛みだけをすっぱりと抜いた感じだ。そしてまた麺をかき混ぜる。そろそろ重さのせいで手に疲労が蓄積して、痛くなってきた。バレンタインやホワイトデーになにももらえなかったことを罰せられているかのような気分になってくる。
 
混ぜるまでがチャジャンミョンの調理。これがけっこうな労働だ

 どんどん食べると、やはり甘さも蓄積されてくる。超辛いもの好き、しょっぱいもの好きの筆者としては、これもなかなかの罰ゲーム感覚だ。甘いものが大好きな人には最高の食べ物なんだろう。だが、そうではないので腕の痛みと甘いもの、ダブルの攻撃で気分はさらに沈んでいく。さすがブラックデー、器も気分も真っ黒だ。とういうことで勝手に唐辛子の粉末を大量にかけてみた。これは自分的にはナイスアレンジ。ひき肉を辛くいためて加えても美味しそうだ。

 そうして食べ終えた初めてのチャジャンミョン。唐辛子の辛味と奥底に潜む甘味、そして腕の痛みと、真っ黒に染まった器。普段できない体験のオンパレードで、文句ばかり言っていたわりにはかなり楽しかった。韓国ではさらにこの日はブラックコーヒーしか飲まない人、真っ黒な服を来てチャジョンミョンを食べる人などもいるのだそう。その徹底したブラックぶりにいささか唖然とするが、そのブラックデーに集まった男女がカップルになることもあるのだとか。そう考えると、彼氏彼女がいない者同士が集まるわけだから、何か起こりそうな予感もする。日本でも少子化対策として、このブラックデーの導入はありかも知れない。(エフェクト・山葉のぶゆき)


※記事中の価格は購入時もの