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口紅は約5割減、今年販売苦戦したランキング インテージ調べ

データ

2020/12/15 19:30

 インテージは、日用消費財の販売にどのような変化が生じたかを推定販売金額から振り返る「2020年、今年販売苦戦したランキング」を12月14日に発表した。

売り上げが前年比から減少した日用消費財ランキング、10位までに化粧品が五つも

 同ランキングで1位となった「口紅」は、販売金額が前年比44%となり、マスクの着用によって口紅をつけない人が増えたことがうかがえる。なお、メーカーもマスクにつきにくい口紅の開発などの対応を行っている。

 緊急事態宣言の発令や在宅勤務の拡大によって外出機会が減少したことから、化粧をすることが減ったため、4位に「ほほべに」、5位に「ファンデーション」、6位に「化粧下地」、7位に「おしろい」と、10位までに化粧品が5つもランクインした。
 
「基礎化粧品」や「眉目料」は比較的売り上げを維持している

 一方で、化粧品の中でも「基礎化粧品」は比較的売上が落ちておらず、全体で90%をキープしており、「クレンジング」が92%、「洗顔クリーム」が100%となっている。また、眉や目周りに使われる「眉目料」が88%で、「アイブロウ」「マスカラ」が90%と、マスクで口元は隠れても出ている部分はメイクしたい人が多いことがうかがえる。
 
国内外の移動や旅行の減少が市販薬の売上に影響

 市販薬では、めまいなどの症状を抑える「鎮暈剤(ちんうんざい)」が2位で、非常事態宣言とゴールデンウィークが重なった4月後半~5月上旬は前年の2割に満たない週もあった。夏以降はある程度回復する時期もあったものの、全体としては前年の半分程度となっている。

 ほかにも、市販薬では3位に「強心剤」、8位に咳をしずめて痰を出しやすくする「鎮咳去痰剤(ちんがいきょたんざい)」、10位に「ビタミンB1剤」、24位に「目薬」がランクインするなど、国内外の移動、旅行の減少による影響がみられた。
 
「総合感冒薬」はすべての年代で購入率低下

 9位の「総合感冒薬」では、全ての年代で購入率が下がっており、風邪を引く人が少ないという報道を裏付けている。

 お菓子では、11位の「チューインガム」、28位の「キャラメル」、29位の「キャンディ」が、在宅勤務や移動の減少による影響が考えられ、14位の「ミニドリンク」が都市部のオフィス街で売り上げが減少するなど、ワークスタイルの変化が影響した。

 ほかにも、外出やスポーツ・レジャー機会の減少によって、12位に「コンタクト用剤」、18位に「制汗剤」、19位に「スポーツドリンク」、21位に「使い捨てカイロ」、23位に「外用鎮痛消炎剤」がランクインした。