テレワーク需要高のノートPC、9月は一転して前年割れに

 全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、9月のノートPCの販売台数前年同月比は62.2%だった。新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワーク推進で販売増が続いていたが、外出自粛が緩和に向かっていることや需要が一巡したことから前年を割れた。


 数値は約4割減と大幅な減少になっているが、1年前の2019年9月が増税前の駆け込みが発生していたことも原因にあげられる。販売台数ベースではテレワーク需要の大きかった春から夏と比較して、微減程度に踏みとどまっている。
 

 週次のメーカー別の販売台数シェア推移では、NECと富士通のツートップがさらにシェアを伸ばした。3番手グループには、8月以降でDynabookが浮上。レノボやアップルと抜きつ抜かれつの競り合いを繰り広げている。
 

 シリーズ別ランキングでは、前月に続いてNECの2020年夏モデル「LAVIE N15 N1565/AA」がトップを獲得。同社は、モバイルタイプも含めて4シリーズがベストテンにランクインした。今年は、最新モデルが例年より早く売れ筋になる傾向が強く、秋冬モデルが発売される10月後半から再び市場が上向く可能性が十分に考えられる。(BCN・大蔵 大輔)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。