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新モデル投入で市場は盛り返すか、危機的状況が続くミラーレス一眼市場

 全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、8月のミラーレス一眼デジタルカメラの販売台数は前年同月比69.6%だった。コロナ禍による外出自粛の影響が長引いており、数カ月にわたって3割減の状況が続いている。


 メーカー別の販売台数前年比では、トップシェアのソニーですら71.7%と苦戦している。2位のキヤノンが58.9%、3位のオリンパスが62.8%とそれよりさらに悪い数字が出ている。上位3社から差は開いているものの4番手の富士フイルムは100.1%で前年水準を維持している。週次のシェア推移では、ソニー・オリンパス・キヤノンの競り合いが続いているが、ソニーが年初からの勢いを保ち、やや優位にある。
 

 シリーズ別の販売台数シェアランキングでは、久しぶりにキヤノン「EOS Kiss M」がオリンパス「OLYMPUS OM-D E-M10 Mark III」を逆転。ソニーは「α6400」のほか、高価格帯の「α7 III」がランクインした。上位3社の製品以外では、ニコン「Z 50」や富士フイルム「FUJIFILM X-A5」が健闘している。
 

 ミラーレス業界では、ここ数カ月でキヤノン「EOS R5」やパナソニック「LUMIX DC-S5」、ソニー「α7C」など、魅力的なフルサイズモデルが多数発表されている。外出自粛などが緩和される秋冬にハイエンドモデルを訴求できれば、市場が再浮上するきっかけになるかもしれない。(BCN・大蔵 大輔)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。