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ソフマップがVTuberで女性集客、秋葉原の名物イベント会場をリニューアル

販売戦略

2018/10/03 19:00

 ソフマップは10月3日、ZIGがプロデュースする男性VTuber(バーチャルYouTuber)グループ「黒の声約者」とのタイアップを発表した。イベントフロアで行う「VTuberライブ」やVTuberチャンネルでのソフマップのプロモーションを実施する。

ソフマップとZIGがタッグを組み、日本初の店舗併設型のVTuberイベント会場をオープン

 VTuberは、YouTube上で動画を配信する架空のキャラクター。顔を出さず、アバターの映像と声のみで配信するのが特徴だ。昨年末ごろから人気に火がつき、現在ではゲーム実況から雑談まで幅広いジャンルで配信者が生まれている。黒の声約者は、VTuber100人のデビュー・プロデュースを行う「VTuber100体プロジェクト」の一環で、8月20日にデビューした10人組ユニットだ。
 
「VTuber100体プロジェクト」から誕生した「黒の声約者」

 ソフマップAKIBA4号店アミューズメント館で行われたセレモニーでは、ソフマップの渡辺武志社長とZIGの小泉拓学社長が登壇。渡辺社長は「現在、ソフマップのお客さまは男性が9割、女性が1割。今回、VTuberに男性を起用したことを意外に思われるかもしれないが、女性のお客さまを拡大するための新たなアプローチとして挑戦していきたい」と、男性VTuberとタイアップする理由を語った。イベントだけでなく、VTuberグッズを店舗で合わせて販売することで、将来的には同館の顧客の男女比を6:4にすることを目指すという。
 
「女性客の拡大を目指す」と語るソフマップの渡辺武志社長

 ZIGがVTuber事業を開始したのは今年6月で、まだ3カ月と日は浅い。しかし、VTuberランキングでトップテン入りしたり、ライブ配信アプリ「17 Live (イチナナ)」のVTuberイベントで2回連続1位を獲得したりと、すでに実績を積み重ねている。

 小泉社長は、「現在、活躍しているVTuberは女性がほとんど。しかし、オーディションをしてみると男性の志望者も大勢いた。こうした方に機会を提供していくことで、VTuberの世界をより広げていきたい」とコメント。女性客を取り込みたいソフマップと男性VTuberを売り出したいZIGの思惑が一致し、今回のタイアップにつながった。
 
「男性VTuberの活躍の場を広げたい」と語るZIGの小泉拓学社長

 イベントには、黒の声約者のウィル・ウィスタリアさんも登場。司会を務めた加藤里保菜さんと会話をかけあうなど、双方向のコミュニケーションがとれるイベント会場ならではの特徴をアピールした。
 
ウィル・ウィスタリアさんにサプライズで誕生日を祝ってもらい感激する加藤里保菜さん

 VTuberとタイアップするにあたって、“アイドルイベントの聖地”といわれているAKIBA4号店アミューズメント館のイベントフロアはリニューアルを行った。等身大のVTuberを表示するために50V型の液晶ディスプレイを9台設置。さらに女性向けのイベントもできるよう、内装も木目調のシンプルなデザインに改装した。
 
等身大のVTuberを表示するために50V型の液晶ディスプレイを9台設置

 直近のイベント開催日はまだ決まっていないが、今後はZIGの他のユニットだけでなく、さまざまなVTuberにも門戸を開いていく予定。ソフマップの女性集客戦略はイベントフロアだけでなく、館内の各フロアでも実施していくという。(BCN・大蔵 大輔)