• ホーム
  • トレンド
  • <特集・コンシューマPC売り場の声>ビックカメラ・鈴木淳係長

<特集・コンシューマPC売り場の声>ビックカメラ・鈴木淳係長

 昨年のWindows PCメーカー座談会に続く第2弾として、BCNは、インテル、日本マイクロソフトを含む、PC関連企業11社が参加した「コンシューマPC業界座談会 2017」を開催。PC売り場の現場の声として、エディオン、ビックカメラ、ヨドバシカメラの家電量販店3社のバイヤーからもコメントを寄せてもらった。

■PCの販売現場から
 2台・3台目の新市場をつくるには?


ビックカメラ
鈴木淳
商品本部
商品部 PCグループ
係長

◇器用貧乏からの脱却を目指し
 PCならではの需要を探る

 PC市場は現在、単価を下げながら前年並みの販売台数を維持している。ビックカメラでは、焦点を絞って訴求することで、PC需要の拡大と売上増を狙っている。

 需要は買い替えが主で、新規に購入する顧客は多くない印象がある。ユーザーの声を聞いても、用途は動画視聴やチャットなど、スマホで十分に対応できる場合が大半を占める。顧客がPCを購入する理由を、はっきりとつかめなくなってきた。

 買い替え以外にも新規需要を生み出さなければ、市場は次第に縮小してしまう恐れがあると考え、PCならではの強みを伝えることでスマホとの差異化を図りつつ、新規ユーザーを増やそうとしている。当面の話題は、ゲーミングや2020年に必修化するプログラミングだろう。

 PCは何でもできるが、高すぎるスペックを持て余してしまい、器用貧乏になりつつある。性能の底上げやさまざまな機能を搭載して単価を上げるよりも、消費者目線に立ち、シンプルでもいいのでまずは普及させることが先決ではないか。スマホ並みの生活必需品にならなければ、生き残るのは難しい。
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2017年10月号から転載