ヨドバシAkiba、サウジアラビアの随行客を店舗で「歓迎」

販売戦略

2017/03/15 16:46

 3月12日、王族や閣僚など随行者約1000人を引き連れて、46年ぶりにサウジアラビアの国王が来日した。一行は15日まで滞在するとあって、経済効果を期待する声で盛り上がっている。商機と捉えて店舗でいち早く対応したのが「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」だ。5階の白物家電フロアを初め、店内の随所の天井からアラビア語で「歓迎」を意味するパネルがぶら下がっていた。


アラビア語で「歓迎」の意味を示す看板を掲げた

 マルチメディアAkibaの勝田泰幸店長代行は「商売を期待するというよりも、(サルマン国王が)万が一ご来店されたときに、ヨドバシカメラは歓迎している意味を表明するために掲げました」と笑顔で語った。

 「職員の方が迎賓館の備品などを購入しにくる可能性も高いですし、実際にオモチャを購入しに来られたお客様もいらっしゃいました。構えるというよりは、ふらっと買い物をしに来店されたときに、われわれの気持ちが伝わればと思い、サイズも小さめに表示しました」と控え目に語る。

 売り場の責任者が顧客の反応を見ながら、「良い」と思ったアイデアを本部に上げると、それが全国各店舗に伝わるヨドバシカメラ。現場主義を貫くスピード感ある対応力は、アラビア語の「歓迎」の小さな看板からも垣間見ることができる。(BCN・細田 立圭志)