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<STORE STRATEGY>世界初「オムニチャネル対応スーパー」 西友豊玉南店

店舗

2016/07/22 18:00

 大手食品スーパー西友の「豊玉南店」が6月、東京都練馬区にオープンした。外観は全国に展開する他の店舗と同じだが、1階は実店舗、2階はインターネットスーパー専用の倉庫という新形態の「ハイブリッド店舗」だ。西友が傘下に入るウォルマートグループとしても世界初の試みで、実店舗とネットの相乗効果で商圏の拡大を狙う。(BCN・廣瀬 秀平)

<STORE STRATEGY 売場革新>
店舗名:西友豊玉南店
店長:玉手 誠一
場所:東京都練馬区豊玉南2丁目24-5
売場面積:約500平方メートル(1階実店舗)
         約300平方メートル(2階ネットスーパー専用倉庫)
駐車台数:14台
従業員数:非開示
商圏:実店舗は練馬区周辺/ネットスーパーは高田馬場、目白周辺まで
 

西友豊玉南店

STORE STRATEGY 1
周辺地域での知名度と需要、都心部への配送が進出の決め手

 西友にとって“得意エリア”の西武池袋線沿線に出店したのは、高い知名度を生かし、周辺の住宅地から顧客を取り込めると判断したからだ。さらに西友は、環七通りに面することで、ネットスーパーの需要が増している都心部への配送にも対応し、「売り上げが最大化できる」と期待する。商圏は店舗周辺だけでなく、約4km離れた目白や高田馬場まで広がると見込む。
 

STORE STRATEGY 2
新導入の端末とカート、一筆書きの集荷で作業効率向上

2階のネットスーパー専用倉庫では、注文情報を管理する小型のモバイル端末と、一度に4件分の注文品を運べるカートを新たに導入した。

注文情報を管理する小型のモバイル端末

さらに商品をカテゴリ別に陳列したほか、倉庫内を行き来しなくてもいいように一方通行で回れるようにしたことで、集荷作業の効率は、ネットスーパーに対応する西友の他の店舗に比べて20~30%向上した。
 

STORE STRATEGY 3
出荷までの無駄をなくし、配送能力を強化

配送トラックまで最短時間で移動できるエレベータを倉庫のすぐ近くに設置したり、配送トラックの待機用駐車場を設置したりして、配送までの無駄を極力省いた。配送能力は、西友の一般的な店舗に比べて3~4倍。現在は午前10時から夜10時までに1日6便体制で出荷し、今年の秋をめどに1日11便に増やす。
 

配送トラックの待機用駐車場を設けることで、入れ替えをスムースにした。