細部に宿る「FMV LOOX」のこだわり、安心と利便性を追求したユーザー目線の機能

【FMV LOOXが起こす次世代への変革.8】 富士通クライアントコンピューティング(以下、FCCL)が、富士通パソコンFMVの40周年を記念して発表した2 in 1スタイルの「FMV LOOX(エフエムブイ・ルークス)」。これまでの連載では長年の技術と知見を結集したハードウェアにおける“FCCLらしさ”をさまざまな角度からお伝えしてきた。前回(連載7回)ではソフトウェアにおける魅力として「Creative Connect(クリエイティブコネクト)」を紹介。今回はさらにソフトウェアを深堀りしていく。

コンシューマ事業本部 コンシューマ事業部 第三技術部の
鈴木貴善氏にFMV LOOXのソフトウェアにおける工夫を語ってもらった

持ち歩くからこその安心を 紛失防止トラッカー「Tile」を搭載

 オフィスで、自宅で、ときには出張先で――。PCを外に持ち歩く機会が増えたことで、物理的にデバイスを紛失するリスクは高まっている。FMV LOOXは探し物トラッカー「Tile」を搭載することで、こうしたユーザーの不安を解消する。Tileは全米でシェアNo.1の探し物トラッカーで、日本では2018年から販売を開始。財布や鞄の中に入れるタグが代表的だが、最近は完全ワイヤレスイヤホンやクレジットカードに内蔵されるケースも増えている。FMV LOOXもこうした最新のトレンドを採り入れた。
 
FMV LOOXが行方不明になってもTileによって
最後に検知した位置情報を知ることができる

 TileはBluetooth信号を他のTileユーザーのスマートフォンやTileアクセスポイントから構成されるTileネットワークが検知して位置情報を割り出すユニークな仕組みを採用している。低消費電力なので、PCのリソースの消費が最小限で済むという利点がある。ここ数年でTileユーザーやTileアクセスポイントが急増したことで、使いやすくなったことも採用の理由となっているようだ。

 FMV LOOXが行方不明になったときに、その所在を確認するという以外にも便利な使い方ができる。Tileは鍵につけたTileタグやアプリをインストールしたスマートフォンから音を鳴らすことができるという機能を備えている。子どもがどこにいるのか確認したい、自宅でスマホをどこに置いたか忘れてしまった。そんなとき、FMV LOOXから操作して、Tileタグを持った子どもの位置情報や自宅のスマホの音を鳴らすことで所在を知ることができる。
 
FMV LOOXからTileタグをつけた貴重品や
スマホの場所を位置情報や音によって割り出すことも可能

“紙のような書き心地”の秘密 ワコムの新技術を世界初採用

 2 in 1スタイルとしてタブレットとしても使用できるFMV LOOXは、スタイラスペンで手書きのメモをとることもできる。試しにペンを走らせてみて、その紙のような書き心地に驚いた。その体験を支えているのは、ペンタブレットの分野におけるリーディングカンパニーであるワコムだ。その協業はハードウェアとソフトウェアの双方に渡っている。

ハードウェアでは専用スタイラスペン「FMV LOOXペン」にワコムの新技術である「Wacom Linear Pen TM(ワコムリニアペン)」を世界で初めて採用。これまでのAESペンよりもシャープなペン先で描画ポイントが見やすくなり、思い通りの描画を行うことができるようになった。また、ペンの傾きによる座標のズレを抑制することで、どんな持ち方をしても思い通りの線を引くことができる。
 
ワコムの新技術によってこだわりの書き心地を実現

 ソフトウェアではワコム製メモアプリ「Wacom Notes」をプレインストール。使いやすさ、書き心地はもちろんのこと、特筆すべきは「Semantic Ink(セマンティック・インク)」というAI機能だ。これは手書き文字を認識して、関連した情報を即座に検索することができるというもの。この機能によって、膨大なデータの中から目当てのメモを探し出したり、キーワードのWikipediaの情報を表示したりすることができる。
 
「Wacom Notes」ではデジタルならではの便利な使い方もできる

ユーザー目線を突き詰めた細かい配慮も

 FMV LOOXはIPX2の防滴性能を有しているが、端子部分に水の侵入を防ぐキャップは備えていない。利用のたびにキャップを着けたり外したりという手間によって快適性が落ちるためだ。もし端子部分に水滴が付いた状態になっている場合は自動でUSBポートが無効になるように設計されている。
 
ユーザー目線だからこそ実装できる「水滴感知ユーティリティ」

 ただFMV LOOXはそこで終わらず、USBポートが無効になったことを通知する「水滴感知ユーティリティ」を搭載した。これは至ってシンプルな機能だが、原因に気がつかず、ユーザーが不安になったり試行錯誤してしまったりということは多々ある。これはそんな事態を想定したFCCLならではの配慮といえるだろう。

 また、オンライン会議に役立つであろう「AIノイズキャンセリング」も具体的なシーンを想定した実用的なものだ。FMVは以前からノイズキャンセリングを搭載していたが、対象はPCの稼働音などの限定されたノイズのみだった。21年10月発売モデルよりAIを掛け合わせることで、キーボードの打鍵音や工事の音、動物の鳴き声など、幅広いノイズをカットすることが可能になった。
 
「AIノイズキャンセリング」はさまざまな利用シーンを想定している

 人の声へのフォーカスにも一工夫がある。周囲の人の声を拾うか、カットするか、選択できるようになっているのだ。会議室に他に人がいる状態でオンライン会議を行う際は、自分以外の参加者の声がしっかり聞こえる必要がある。しかし、カフェなどで一人で利用する場合は周囲の声は聞こえないほうがよい。こうした異なるシーンに応じた使い分けは活用の機会が多そうだ。

 次回は、購入を検討するユーザーにぜひ知っておいてほしい「FMV LOOX Premium Care」について紹介する。


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「FMV LOOX公式製品サイト」