パナソニック、本体からダストボックスを外した「セパレートコードレス掃除機」

新製品

2021/10/04 18:00

 パナソニックが10月25日から発売する「セパレート型コードレススティック掃除機 MC-NS10K」は、スティック掃除機として国内初となる本体からダストボックスを外した掃除機だ。独自クリーンドックを新開発し、掃除後に本体を充電スタンドにセットすると自動でゴミが収集できる仕組みを採用した。

パナソニックの「セパレート型コードレススティック掃除機 MC-NS10K」

充電スタンドにセットすると自動でゴミを回収

 在宅時間が増える中、気づいたときに、気づいた人がこまめに掃除できるスティック掃除機が、従来タイプのキャニスター型からリプレイスして増えている。

 ただ、パナソニックの調査によると、スティック掃除機のノズルやダストボックスの手入れに負担を感じている人が多いという。また、操作部にあるダストボックスやモーターで手元が重くなるという構造上の課題もあった。

 そこで「セパレート型コードレススティック掃除機 MC-NS10K」では、本体のスティック部に集じん容積0.05Lのフィルターケースを搭載し、同0.8Lのダストボックスを充電スタンドに内蔵するクリーンドックを新開発した。掃除後に本体をクリーンドックにセットすると、自動でゴミをダストボックスに収集する仕組みだ。
 
「クリーンドック」でゴミを回収する仕組み

 ロボット掃除機で似たような仕組みを採用するメーカーは既にあるが、スティック掃除機ではパナソニックが国内初となる。クリーンドッグで収集したダストボックスの交換頻度は約1カ月ごとで済むという。

 また、本体にダストボックスを搭載しないことで、手元操作部の重量を約0.45kgに軽量化することに成功。本体は主にバッテリと小型モーターを搭載する程度なので、部屋のインテリアなどと調和するスリムでシンプルなデザインを実現した。本体質量は約1.5kgとなる。
 
ダストボックスがない究極のシンプルデザイン

新開発「クリーンドック」の仕組み

 では、クリーンドックの具体的な仕組みをみていこう。まず、掃除後にクリーンドックにセットすると、スタンド側の上下にあるセンサが反応して自動で吸引運転がスタートする。クリーンドックに搭載するモーターは、一般的なキャニスターで使われているものと同程度のパワーがあるという。実際、キャニスター特有のやや大きめのモーター音がすることで、そのパワーを実感する。
 
クリーンドックにある上下の二つのセンサが反応して自動で吸引する

 クリーンドックの吸引力で、本体側のフィルターケースの蓋が自動で開き、ケース内のゴミを回収する。この際、二段階の強弱をつけて吸い込むことでフィルターケース内のゴミをしっかりと吸引する。そしてゴミは紙のダストボックスに回収されるという仕組み。
 
クリーンドックのモータが稼働するとフィルターケースの蓋が開く
 
紙のダストボックスは約1カ月で交換

 充電時間は約3時間。運転時間はHIGHで約6分、AUTOで約10~15分となっている。ヘッド部は「からまないブラシ」を採用しているので、髪の毛やペットの毛もからみにくい。

 個人的には掃除中にものをどかしたりする際に手を放しても本体が立つ自立型機構がほしいと感じた。しかし、クリーンドックに本体をセットしたときに、あえて本体の操作部を表にせず、裏側が表になるようにすることで、シンプルなデザインを際立たせる工夫はすばらしいと感じた。

 スティック掃除機はすぐに使えるよう、部屋に置きっぱなしにしても気にならないデザインが重要になる。MC-NS10Kは、デザイン重視で購入する層も気になる掃除機となるだろう。価格はオープンで想定実売価格は6万5000円前後の予定。クリーンドック用の紙パックは10枚入りで946円。(BCN・細田 立圭志)