ソニー、銀座のビルがキャンバスに、新進アーティストとのコラボ企画始動

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2007/10/15 20:23

 ソニー(中鉢良治社長)は10月15日、新進アーティストのデザインとソニー製品のコラボレーションプロジェクト「Canvas @ Sony」を開始したと発表した。

 「Canvas @ Sony」は、新進アーティストとの共同プロジェクトで、PCや携帯オーディオなどのソニー製品と、東京・中央区銀座の「ソニービル」のデザインをアーティスト3人がそれぞれ手がける企画。今回は吉尾一氏とZAnPon(ザンポン)氏、大谷リュウジ氏の三人を選出し、それぞれのコンセプトでソニー製品に向かい筆を振るった。

 デザインした製品は、(1)PC「VAIO type C」、(2)携帯オーディオ「ウォークマン A800 シリーズ」、(3)密閉型インナーイヤーレシーバー「MDR-KX70LW シリーズ」、(4)ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製の携帯電話「SO704i」用着せ替えパネル「Style-Upパネル」の4モデル。このほか、ソニービルの壁面に飾る縦38×横6mのイラストも手がけた。

 ソニービルに飾るイラストは、10月16日から展示し1週間ごとにアーティストが変わる。第1弾としては、10月16日から吉尾一氏制作のアコーディオンを持った、ドレス姿の女性のイラストが披露された。



 吉尾氏の作品は、青空をバックに佇む、大きな目が印象的な女性を大胆な色使いで表現。「自分の作品が採用されると聞いたとき、最初は信じられなかった。完成した作品を見て、やっと実感が湧いている。ソニービルに自分の作品が出ているのがうれしくて写真を撮りまくってしまった」と話した。



 ZAnPon氏は、曲線や斜線をあしらった幾何学模様を色鮮やかに描いた。「ホントにできるか不安だったけど、多くの人が使う製品に自分のイラストが使われると思うとやる気が出てきた。たくさんの人の協力で無事に作品が出来上がり感謝している」とホッとした様子で挨拶した。



 一方、大谷氏は、ゴールドの細やかな線で描かれたゴージャスなイラストを発表。「ソニーさんとは2年前にウォークマンで一度仕事をさせてもらったが、今回も思い切りやろうと思っていた。想像以上にゴージャスな作品が出来上がりうれしい。皆さんの反応が楽しみ」と充実感を滲ませていた。



 ソニーの鈴木涼代・ブランドマネジメント部企画管理グループブランディングロケーションマネージャーによると、「『Canvas @ Sony』は、一回きりの“イベント”ではなく、若いアーティストたちの発表の場となる“プロジェクト”として今後も継続する。ソニー製品だけでなく社員の携行物などもキャンバスとなる可能性がある」という。

 盛田昌夫・業務執行役員SVPは、「若いアーティストたちに作品を披露する大々的な場を提供したい思いから生まれたプロジェクト。ソニーはあくまでもアートを発信するメディアであり、キャンバスを提供するだけ。彼らのアートを通じて、ソニー自身も元気になろうという思いもある」とプロジェクトに対する思いを示した。



 10月16日から11月4日まで、ソニービルで3人の作品を展示。完成作品は、アーティストとソニーのコラボレーションモデルとしてソニーの直販サイト「ソニースタイル」で発売する。価格は「VAIO type C」が11万4800円で、受注販売。「ウォークマン A800シリーズ」が2万8800円、「密閉型インナーイヤーレシーバー」が5980円で、各アーティストそれぞれ100台ずつの限定販売。予約開始日は携帯オーディオとレシーバーは10月15日で、PCが11月19日。

 「Style-Upパネル」は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが運営するNTTドコモの「iモード」向け携帯サイト「SO@Planet」にて販売する。価格は1575円で、各アーティストそれぞれ50枚ずつの限定発売。販売開始日は10月16日。

ソニー=http://www.sony.co.jp/
「Canvas  @ Sony」=http://www.jp.sonystyle.com/Special/Canvas_sony/index.html


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