ホームルーター市場、5G対応が7割占める

アナリストPOSデータ分析

2022/01/27 14:05

 SoftBankとdocomoが首位争いを展開しつつ、ホームルーター市場規模は拡大している。5G対応の製品が大手3キャリアから出揃い、5G対応の販売台数構成比は7割前後で推移していることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかとなった。


 ホームルーター市場のキャリア別販売台数シェアでは、2021年8月27日に「home 5G」を発売したdocomoが、発売当週にあたる8月4週に48.9%のシェアを獲得し首位になった。9月5週に同社のシェアは61.5%に達するものの、供給が追いつかず徐々にシェアを落としていった。10月3週に5G対応の「Airターミナル5」を発売したSoftBankは、43.8%のシェアを獲得し首位を奪い返す。その後両社は4割前後で首位争いを展開している。
 

 次にホームルーターの5G対応製品が占める販売台数構成比を見ていく。21年8月時点で既にUQ mobileとauが5G対応製品を発売しており、同月1週の構成比は3割程だった。docomoの「home 5G」発売をきっかけに構成比は6割台後半に跳ね上がる。その後一時的に7割を超えるが、10月2週以降docomoのシェア下落とともに5G対応の構成比は5割台まで後退した。しかし、SoftBankの「Airターミナル5」発売をきっかけに構成比は再び増加傾向に転じ、12月4週に70.8%と約3か月ぶりに7割台に回復した。その後は7割前後を維持し、直近22年1月3週の構成比は72.0%だった。

 BCNでは21年に実施した無線LANルーター利用者調査の中で、ホームルーター利用者に対し購入理由を聞いたところ「引っ越しをした」「固定回線を引くのが面倒だった」という回答が多かった。5Gエリアが徐々に拡大していることを考慮すると、今後引っ越しをきっかけにホームルーター利用者が増加していくと考えられる。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。


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