双眼鏡の販売復調、ほぼコロナ禍以前の水準に

アナリストPOSデータ分析

2021/12/15 17:30

 双眼鏡市場は、コロナ禍による外出自粛やコンサートなど各種イベントの延期・中止が相次いだことで需要が急減、大打撃を受けた。しかし、緊急事態宣言の解除などを受け、販売台数は徐々に回復しつつある。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかになった。


 双眼鏡の販売台数低迷は20年2月、新型コロナの流行とともに始まった。19年1月を「100」とした指数は20年2月に「79.2」、3月に「36.4」、4月には「21.4」と急減。コロナ禍が長引く中、売れ行きもふるわず、指数は30~50前後で推移した。しかし、新規感染者数が減少し始め、少しずつ自粛ムードが和らいでいくと市場は反転。4月に「66.8」まで上昇、6月には「71.4」に達した。その後も順調に販売台数は伸びていき、10月は「80.8」、11月には「91.2」と回復。コロナ禍以前にはやや届かないものの、それに近い水準まで戻している。
 

 21年11月現在、双眼鏡市場はケンコー・トキナーが28.6%の販売台数シェアでトップを走っている。平均単価が4千円前後と、手ごろな価格でシェアを稼いでいる。2位のビクセンは昨年一時的にシェアが12.5%まで下落したものの、26.1%まで回復し首位に迫る。ニコンビジョンは15.4%で上位2社とやや差をつけられているが、平均単価3万円以上の「モナーク」シリーズなど単価の高い製品が好調。金額シェアでみると26.7%で2位のニコンは、29.2%で1位のビクセンとトップを争っている。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。


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