低迷が続いたノートPC市場が回復、この10月は2014年4月以来、ほぼ2年半ぶりの台数前年比プラスとなった。平均単価も徐々に値頃感を増してきたことも、市況好転につながった。メーカー別の動きを見ると、NECと富士通の合計シェアが5割を超えており、競合メーカーに比べて2倍近い高単価製品を展開しているにもかかわらず、国内メーカー勢の強さが際立っている。

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 コンシューマー向けのノートPC市場で、販売台数伸び率(前年同月比)がほぼ2年半ぶりにプラスへと転じた。これは2014年3月と4月のWindows XPサポート終了に伴う駆け込み需要以来となる。その特需の反動で、翌15年3月には台数・金額とも伸び率は4割台にまで落ち込んだが、伸び率の落ち込みは月を追うごとに改善、この10月は久しぶりのプラスとなった。しかし、伸び率が好転したとはいえ、3年前の市場規模と比較すると7割程度に過ぎず、市場の縮小はようやく底を打ったと考えられる。平均単価は15年1月の7万7200円から上昇を続け、約一年後の16年3月は10万1700円に達した。その後、落ち着きを取り戻し、10月は9万3000円となり、平均単価の下落も市況好転を後押ししたと言えるだろう。
 
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 メーカーシェアを見ると、NECと富士通の強さが際立つ。特に富士通は、プライベートブランドの販売増を背景に、16年9月以降のシェアは2割を超えている。この2社のシェアを合計すると10月は51.5%となり、市場の過半を占めた。一方、16年1月に23.6%で僅差の首位だった東芝は、この10か月間で10ポイント以上も下げて、今年10月は12.4%と勢いがない。東芝は7月に秋モデルを投入することにより、ひとつ前の夏モデルで7月・8月のシェアを伸ばしたものの、その後失速。10月はレノボ・ジャパンと3位争いを繰り広げている。上位メーカーをみると、NECや富士通、東芝といった国内メーカーの平均単価は、軒並み10万円を超えている。一方、レノボ・ジャパンやASUSといった海外メーカー勢は5万円前後で推移。2倍ほどの単価差にも関わらず、国内メーカー勢のシェアは高い。

 BCNが今年9月、家電量販店の店員を対象に実施したメーカーサポートに関するアンケート調査によると、国内と海外メーカー勢のサポート体制には温度差がみられ、概して、国内メーカー勢のサポートに対する満足度は高いことが分かった。販売店に対するサポートの手厚さもメーカーシェアに影響を与えていると考えられる。