メモリ市場は2015年7月以降、販売数量伸び率(前年同月比)が2ケタ増を記録、好調な売れ行きが続いている。数量指数も15年2月を底に右肩上がりで推移中だ。また、ここ2年間で1GBあたりの単価(GB単価)がほぼ半値になったことで、平均容量は6GBから9GBへと大容量化が加速している。



 メモリ市場の伸び率は、15年7月を境にマイナスからプラスへと転じており、過去2年間でみると、16年7月は前年比「130.6%」と最も高いものとなった(図1上)。15年7月を境に需要が好転するようになったのは、Windows 10無償アップグレードの公開がきっかけ。2か月後の9月には、Windows 10のパッケージの販売開始が弾みとなり、新しいOSの登場がメモリ市場を活性化させる起爆剤となったとみるべきだろう。また、14年9月の販売数量を「100.0」として算出した指数でも需要増は明らか。15年2月を底に右肩上がりへと転じ、この年の12月には「126.8」、そして16年7月には「141.3」を記録している(図1下)。
 


 もうひとつ、注目すべきはGB単価が手頃な価格帯に入ってきたこともユーザーの買い替え・買い増し意欲を刺激している。総販売容量と販売数量、販売金額から平均容量とGB単価を算出し、グラフ化したのが図2だ。まず平均容量をみていくと、Windows 10の無償アップグレード公開後に、それまでの6GB台から7GB台へとシフト。約半年後の15年12月には8GB台、16年6月には9GB台へと、ここ一年で大容量化が加速している。またGB単価をみると、14年9月から15年4月までは1100円台で推移していたが、15年5月から下落へと転じた。15年7月に1000円を割り込み、それ以降は月を追うごとにGB単価は急落、16年5月には「581.0円」と14年9月のほぼ半値となった。GB単価の急落と大容量化の加速が関連していると言ってよい。

 現在、デスクトップPC、ノートPCともに64bitOSを搭載する製品の販売台数は8-9割を占めている。しかし、大半の製品は標準で4GBのメモリしか搭載しておらず、最大搭載容量には余裕があり、軽快な動作を望むPC利用者がメモリを購入していると考えられる。ただ、ここにきてWindows 10による追い風が一段落したうえ、GB単価も落ち着いてきていることから、今後、メモリ市場が鈍化する可能性もある。