一般的にガラケーと呼ばれるフィーチャーフォンと、スマートフォンの2タイプに大別される携帯電話。近年、スマートフォンの販売台数構成比は8割台を推移していたが、2016年9月に同構成比が初めて9割を超え、過去最高を記録した。いまだ一定数のフィーチャーフォン利用者もいることから、構成比を保っていたが、ここにきてさらにスマートフォンへの乗り換えが進む機運が高まっている。


13年9月の販売実績を「1.00」とした指数で、3年間の販売動向をみていくと、季節変動はあるものの、スマートフォンは直近の1年間は「0.5」~「1.5」で推移し、先月が「1.11」と比較的好調だった(図1)。一方、フィーチャーフォンは緩やかに右肩下がりで推移し、先月は「0.48」と3年前の約半分の規模に縮小している。またそれらの販売台数構成比は、フィーチャーフォンの販売台数減少に伴い、スマートフォンが比率を伸ばし、先月には過去最大の販売比率となる91.6%を記録した。
 

スマートフォンメーカー別に台数伸び率(前年同月比)を16年9月の販売台数上位6社に絞り算出(図2)。全体の伸び率110.2%を上回っているのがHuawei Technologies(以下Huawei、181.7%)、富士通(191.1%)、京セラ(133.4%)の3社。それらのメーカー別に販売台数の多い機種をみたところ、Huaweiは「P9 Lite」、富士通は「arrows M03」、京セラは「DiGNO E」となった。またこれらのキャリアは京セラがY!mobile、ほかの2社がSIMフリー端末であり、この3社はSIMフリー端末の比率が他のメーカーよりも高く、大手3キャリアの依存度が低い。これらから、フィーチャーフォン利用者が従来までの月額料金と同額程度でスマートフォンを利用するため、月額料金が比較的安価なMVNOやY!mobileなどに移行している傾向が強くなったことがスマートフォン台数比率増加の要因と言えるだろう。

ただ、大手3キャリアもスマートフォンへ乗り換えを考えている、自社のフィーチャーフォン利用者を無視している訳ではない。docomoでは8月から「はじめてスマホ割」というキャンペーンを開始。そのキャンペーンを主眼においたCMも展開しており、既存ユーザーに対してできるだけ安く、スマートフォンへの機種変更を促すようにキャリアも対応策を講じている。

平成26年末時点で総務省が行った調査によると、スマートフォンの所有率は64.2%。いまだ3割以上はフィーチャーフォンを利用しているか、携帯電話自体所有していないことになる。スマートフォンの販売比率が増加しているいま、各キャリアおよびメーカーでユーザーの奪い合いが激化するのか、注目が集まる。