2025.3.31 07:00
売れてる分析テレビは「壊れるまで使う」、買い替え理由の7割が「故障」で「10年以上に一度の買い物」に
テレビの買い替え理由は「故障」が7割近くと最も高い比率だ。より良い製品に買い替える「上位品目」は2割程に過ぎず、50ポイント近い開きがある。また、2014年からテレビの平均使用年数は長期化し、22年に10年を超えたことが内閣府の消費動向調査から明らかとなった。
内閣府の消費動向調査の数値を用い、総世帯におけるテレビの買い替え理由をグラフ化した。
11年のアナログ停波をきっかけに、テレビの買い替えが発生。その結果、買い替え理由の「その他」が急増した。10年の21.9%から11年に45.2%まで倍以上となった。翌12年には55.6%とさらに10ポイント積み上がる。その後は、アナログ停波のような外的要因がないため、「その他」の比率は低下した。
その一方で13年以降急速に「故障」の比率が伸びている。年々上昇し、18年に69.1%までに達した後、6割台で推移している。画面サイズアップや、液晶テレビからプラズマテレビや有機ELテレビへのより高価な製品への買い替えを指す「上位品目」では、10年に37.5%を記録した後、比率は減少しており、18年以降は2割程にとどまる。
また同調査では、テレビの平均使用年数も聴取している。11年のアナログ停波の前までは、使用年数は10年に届きそうだった。強制的に買い替えが発生したことで、11年以降の平均使用年数は、14年に6.4年まで低下。
先の買い替え理由で「故障」の比率が4割に近づいた15年から、徐々に使用年数は長期化の傾向を見せ始め、22年には10.4年まで達した。このように買い替え理由と平均使用年数から、『テレビは壊れるまで使う』ということが裏付けられている。
次に、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」を用い、07年の販売台数を「100.0」とした薄型テレビの販売台数指数を算出した。
アナログ停波を見据えた買い替え特需が発生したことを受け、10年と11年の指数は急激に跳ね上がっている。09年から動き始めているのは、「エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業」が開始になったことがきっかけだ。
基準とした07年とほぼ同程度に戻った12年以降は、70-80の間を推移している。指数は、16年を底に緩やかに上昇している。これは、買い替え理由の「故障」の比率が増加した時期とシンクロしていることが興味深い。ちなみに、20年には新型コロナウイルスの感染拡大で在宅時間が伸びたため、販売台数が増加した。
今後も薄型テレビの販売台数が急増することはないだろう。しかし、現在は「テレビ=(イコール)地上波放送視聴」という構図は崩れている。テレビを使いインターネット上の動画を視聴する需要も存在するため、一定の需要は存在し続けると考えられる(BCN総研・森英二)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
写真ギャラリー

内閣府の消費動向調査の数値を用い、総世帯におけるテレビの買い替え理由をグラフ化した。
11年のアナログ停波をきっかけに、テレビの買い替えが発生。その結果、買い替え理由の「その他」が急増した。10年の21.9%から11年に45.2%まで倍以上となった。翌12年には55.6%とさらに10ポイント積み上がる。その後は、アナログ停波のような外的要因がないため、「その他」の比率は低下した。
その一方で13年以降急速に「故障」の比率が伸びている。年々上昇し、18年に69.1%までに達した後、6割台で推移している。画面サイズアップや、液晶テレビからプラズマテレビや有機ELテレビへのより高価な製品への買い替えを指す「上位品目」では、10年に37.5%を記録した後、比率は減少しており、18年以降は2割程にとどまる。

また同調査では、テレビの平均使用年数も聴取している。11年のアナログ停波の前までは、使用年数は10年に届きそうだった。強制的に買い替えが発生したことで、11年以降の平均使用年数は、14年に6.4年まで低下。
先の買い替え理由で「故障」の比率が4割に近づいた15年から、徐々に使用年数は長期化の傾向を見せ始め、22年には10.4年まで達した。このように買い替え理由と平均使用年数から、『テレビは壊れるまで使う』ということが裏付けられている。

次に、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」を用い、07年の販売台数を「100.0」とした薄型テレビの販売台数指数を算出した。
アナログ停波を見据えた買い替え特需が発生したことを受け、10年と11年の指数は急激に跳ね上がっている。09年から動き始めているのは、「エコポイントの活用によるグリーン家電普及促進事業」が開始になったことがきっかけだ。
基準とした07年とほぼ同程度に戻った12年以降は、70-80の間を推移している。指数は、16年を底に緩やかに上昇している。これは、買い替え理由の「故障」の比率が増加した時期とシンクロしていることが興味深い。ちなみに、20年には新型コロナウイルスの感染拡大で在宅時間が伸びたため、販売台数が増加した。
今後も薄型テレビの販売台数が急増することはないだろう。しかし、現在は「テレビ=(イコール)地上波放送視聴」という構図は崩れている。テレビを使いインターネット上の動画を視聴する需要も存在するため、一定の需要は存在し続けると考えられる(BCN総研・森英二)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
あわせて読みたい
miniLED液晶テレビ躍進、24年の薄型テレビ市場
電子情報技術産業協会(JEITA)は、2025年1月24日に24年12月の出荷統計を発表した。それによると、薄型テレビの24年12月の出荷台数は、51万8千...
マーケティング考:薄型テレビ
テレビの普及率は99%以上に達し、保有率は1世帯あたり2台以上という統計結果となった時もあった。しかし現在、テレビの世帯普及率や保有数は...
注目の記事
24年のタブレット端末市場は過去8年で最高に、大画面化・大容量化が後押し
ソニーがBDメディア撤退のレコーダー市場、この5年で6割減少
iPhone 16eの初週は16や第3世代SEに及ばず、発売から7日間の売上を比較
総務省が取り締まっても、キャリアの呪縛から逃れられないスマホユーザー
外部リンク
内閣府 消費動向調査=https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00100405&tstat=000001014549
「BCN AWARD 2025」=https://www.bcnretail.com/award2025/
RECOMMEND おすすめの記事
くらしを彩る
エアコンの電気代が高すぎる!今日からできる冷房・暖房の節電術。電気代高騰に負けない賢い使い方のコツ
売れてるもの
リビングに置きたい大型テレビ 何が売れてる? 5月の販売台数トップ3をチェック【BCNランキング】
家電とIT
スマホを置いたら自動で冷却 イヤホンも充電できる冷却クーラー サンワサプライから登場
くらしを彩る
EcoFlowのポータブル電源+ポータブルエアコンでアウトドアの楽しさ爆上がり! 特別クーポンでEcoFlow製品をお得に購入しよう
くらしを彩る
家電の電気代を一覧でチェック 冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどのコストを徹底比較
売れてるもの
値下げ効果でソニー「WF-1000XM6」が浮上、26年6月に売れた完全ワイヤレスイヤホンTOP10