2026.9.06 18:30
スマホ・PC500MB13円? eSIM非対応スマホでeSIMを使う方法、あります[道越一郎のカットエッジ]
eSIM非対応のスマートフォン(スマホ)やタブレットでeSIMを使えるようにする、物理eSIMという特殊なSIMカードがある。「物理」「eSIM」と物理カードなのかeSIMなのか分かりにくいが、非対応のデバイスで使えるようにするためのカードだから、れっきとした物理的なSIMカードだ。日本では、アマゾンでも取り扱いのあるアメリカ「EIOTCLUB」の「Unlimited eSIM Card」が有名。そのほかドイツの「eSIM.me」、イギリスの「9eSIM」、カナダの「JMP eSIM Adapter」などがある。今回は「EIOTCLUB」の「Unlimited eSIM Card」(以下EIOTCLUB)を例に、物理eSIMの使い方や使い勝手をご紹介したい。
最近では、格安でプリペイドのデータeSIMが流通している。例えば、日本を含めアジア各国で利用でき、有効期限24時間で500MBまで使えて、期間限定特価13円とか、信じられないほど安いeSIMも出回っている。物理的なSIMカードが不要で、データのやり取りだけで売買が完結するので、販売コストが安く、激安品が生まれやすいわけだ。ちょっとしたギガ切れの際など、これを利用しない手はない。海外旅行時に現地で使うSIMもeSIMが断然便利だ。SIMカードの入れ替え作業が不要で、渡航先でSIMの売店を探す手間もない。セットアップを国内で済ませておけば、到着後すぐにデータ通信が使える。地図アプリやコード決済アプリなどを使う機会が多い、海外渡航時には必需品だ。物理SIMしか使えない古いスマホでは、こうしたeSIMの恩恵が受けられなかった。それを解決するのが物理eSIMだ。EIOTCLUBは、現在アマゾンで2000円台前半で購入できるようだ。
「EIOTCLUB」の「Unlimited eSIM Card」。
eSIM非対応のデバイスでeSIMが使えるようになる
EIOTCLUBのパッケージは英語。中に入っている説明書には日本語のページがあるものの、若干ハードルが高い。専用アプリは日本語対応だが、アプリの日本語がちょっと怪しい。その部分でも若干戸惑うことはあるかもしれない。とにかく、Google PlayやApp Storeからアプリをインストール。物理SIMカードをスマホにセットして準備完了だ。アプリを立ち上げると「リモート」という謎のボタンがあるが、これが設定画面への入口。EIOTCLUBの場合は、あらかじめ、1年間有効で国内用1GB、海外用100MB分のeSIMがセットされており、すぐに使い始めることができる。APNなどは、基本的に自動で設定される。自動設定がうまくいかない場合は、日本を含むアジア圏で使用する場合はAPN名を「asia.bics」とするなどでOKだ。詳しくはEIOTCLUBのサイトで確認できる。また基本的にローミングはONだ。
「EIOTCLUB」の起動直後の画面(左)。
中ほどの「リモート」という謎のボタンで設定画面へ
実は、最初から入っているデータ容量はあくまで「おまけ」。1枚目のeSIMという扱いだが、これは削除できない。データを使い切ったら追加購入してね、ということだ。「チャージ」ボタンから購入できる。一番安いもので、日米とヨーロッパ33カ国で使える30日間有効の2GBが1587円と、特に安い、というわけではない。アプリには世界各国のSIMストアもある。日本用だと有効30日の1GBで686円など。探せば安いものがあるかもしれないが、激安というわけではない。EIOTCLUBの真骨頂は、同社以外の会社が提供するeSIM「サードパーティーカード」がしっかり使える点だ。しかも1枚目のほかに8枚までのeSIMをインストールできる。サードパーティーカードは削除可能で、使い切ったり有効期限が切れたりしたら消してしまえばいい。つまり、サードパーティーカードを最大8つ保持して、切り替えながら利用できる、というわけだ。
現在5枚のeSIMがインストールしてある。
これらを切り替えて使うことができる
ただこのサードパーティーカードの使用感は、かなり癖がある。まず、購入したeSIMのQRコードを読み取ってインストールする。この際、必ず1枚目、EIOTCLUBのeSIMをONにした状態でなければ、エラーになって読み取れない。また、サードパーティーeSIMのAPN設定はまた別。それぞれ異なるので設定が必要だ。通常なら切り替えるだけで自動で設定されるが、古いスマホなど、手動でAPN名を設定しなければならないものもある。詳細はeSIM購入の際についているドキュメントで確認できる。さらに厄介なのは通信事業者設定。通常、ここも自動選択されるが、スマホによっては、うまくいかないことがある。その際は手動で選択しなければならない。eSIMのドキュメントに記載がない場合はちょっとホネだ。大抵の場合KDDIかソフトバンクを選べばOK。しかし、場合によってはKDDIが複数あったりして、一つ一つ設定して試す必要も出てくる。また、そもそも物理eSIMがかなり特殊なSIMであるために、スマホとの相性問題が起きる可能性もある。その辺あらかじめの覚悟は必要だろう。
なお、Google PixelではGoogle Pixel 7以降のモデルで、物理eSIMとの相性が極めて悪い。最悪の場合、内蔵eSIMを破壊する事例も報告されているため、物理eSIMは使わないことを強くおすすめする。
eSIM購入時に提供されるドキュメントのQRコードを読み取って、eSIMをインストールする
一旦、物理eSIMにeSIMをインストールしてしまえば、他の端末に物理eSIMを移し替えても、そのままデータ通信が使える。まさにeSIMをあたかも物理SIMのように使うことができるわけだ。単にスマホで使うだけなら、専用アプリのインストールも不要。これも楽でいい。ただ、複数枚のeSIMをセットしている場合、使用するeSIMの切り替えにはアプリ操作が必要になる。その点は注意したい。また、変わった使い方もできる。例えば、物理SIM+eSIMが使えるスマホの場合、物理SIMスロットに物理eSIMを入れれば、事実上eSIM2つ、という構成で使うことができるようになる。物理eSIMを使って、ぜひともeSIMライフを堪能してほしい。(BCN・道越一郎)
写真ギャラリー
最近では、格安でプリペイドのデータeSIMが流通している。例えば、日本を含めアジア各国で利用でき、有効期限24時間で500MBまで使えて、期間限定特価13円とか、信じられないほど安いeSIMも出回っている。物理的なSIMカードが不要で、データのやり取りだけで売買が完結するので、販売コストが安く、激安品が生まれやすいわけだ。ちょっとしたギガ切れの際など、これを利用しない手はない。海外旅行時に現地で使うSIMもeSIMが断然便利だ。SIMカードの入れ替え作業が不要で、渡航先でSIMの売店を探す手間もない。セットアップを国内で済ませておけば、到着後すぐにデータ通信が使える。地図アプリやコード決済アプリなどを使う機会が多い、海外渡航時には必需品だ。物理SIMしか使えない古いスマホでは、こうしたeSIMの恩恵が受けられなかった。それを解決するのが物理eSIMだ。EIOTCLUBは、現在アマゾンで2000円台前半で購入できるようだ。
eSIM非対応のデバイスでeSIMが使えるようになる
EIOTCLUBのパッケージは英語。中に入っている説明書には日本語のページがあるものの、若干ハードルが高い。専用アプリは日本語対応だが、アプリの日本語がちょっと怪しい。その部分でも若干戸惑うことはあるかもしれない。とにかく、Google PlayやApp Storeからアプリをインストール。物理SIMカードをスマホにセットして準備完了だ。アプリを立ち上げると「リモート」という謎のボタンがあるが、これが設定画面への入口。EIOTCLUBの場合は、あらかじめ、1年間有効で国内用1GB、海外用100MB分のeSIMがセットされており、すぐに使い始めることができる。APNなどは、基本的に自動で設定される。自動設定がうまくいかない場合は、日本を含むアジア圏で使用する場合はAPN名を「asia.bics」とするなどでOKだ。詳しくはEIOTCLUBのサイトで確認できる。また基本的にローミングはONだ。
中ほどの「リモート」という謎のボタンで設定画面へ
実は、最初から入っているデータ容量はあくまで「おまけ」。1枚目のeSIMという扱いだが、これは削除できない。データを使い切ったら追加購入してね、ということだ。「チャージ」ボタンから購入できる。一番安いもので、日米とヨーロッパ33カ国で使える30日間有効の2GBが1587円と、特に安い、というわけではない。アプリには世界各国のSIMストアもある。日本用だと有効30日の1GBで686円など。探せば安いものがあるかもしれないが、激安というわけではない。EIOTCLUBの真骨頂は、同社以外の会社が提供するeSIM「サードパーティーカード」がしっかり使える点だ。しかも1枚目のほかに8枚までのeSIMをインストールできる。サードパーティーカードは削除可能で、使い切ったり有効期限が切れたりしたら消してしまえばいい。つまり、サードパーティーカードを最大8つ保持して、切り替えながら利用できる、というわけだ。
これらを切り替えて使うことができる
ただこのサードパーティーカードの使用感は、かなり癖がある。まず、購入したeSIMのQRコードを読み取ってインストールする。この際、必ず1枚目、EIOTCLUBのeSIMをONにした状態でなければ、エラーになって読み取れない。また、サードパーティーeSIMのAPN設定はまた別。それぞれ異なるので設定が必要だ。通常なら切り替えるだけで自動で設定されるが、古いスマホなど、手動でAPN名を設定しなければならないものもある。詳細はeSIM購入の際についているドキュメントで確認できる。さらに厄介なのは通信事業者設定。通常、ここも自動選択されるが、スマホによっては、うまくいかないことがある。その際は手動で選択しなければならない。eSIMのドキュメントに記載がない場合はちょっとホネだ。大抵の場合KDDIかソフトバンクを選べばOK。しかし、場合によってはKDDIが複数あったりして、一つ一つ設定して試す必要も出てくる。また、そもそも物理eSIMがかなり特殊なSIMであるために、スマホとの相性問題が起きる可能性もある。その辺あらかじめの覚悟は必要だろう。
なお、Google PixelではGoogle Pixel 7以降のモデルで、物理eSIMとの相性が極めて悪い。最悪の場合、内蔵eSIMを破壊する事例も報告されているため、物理eSIMは使わないことを強くおすすめする。
一旦、物理eSIMにeSIMをインストールしてしまえば、他の端末に物理eSIMを移し替えても、そのままデータ通信が使える。まさにeSIMをあたかも物理SIMのように使うことができるわけだ。単にスマホで使うだけなら、専用アプリのインストールも不要。これも楽でいい。ただ、複数枚のeSIMをセットしている場合、使用するeSIMの切り替えにはアプリ操作が必要になる。その点は注意したい。また、変わった使い方もできる。例えば、物理SIM+eSIMが使えるスマホの場合、物理SIMスロットに物理eSIMを入れれば、事実上eSIM2つ、という構成で使うことができるようになる。物理eSIMを使って、ぜひともeSIMライフを堪能してほしい。(BCN・道越一郎)
道越 一郎
Ichiro Michikoshi
古屋の手作り万年筆と天秤にかけ、選んだNECの文豪mini5HTでCP/Mを操りCompuServeで遊んでいたのが原点。以来、筋金入りのモバイラーとして活動すること40年。人生の師と仰いだジョアン・ジルベルト亡き後、回転しながら浮遊して生息する。近年は音の人を自称。
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外部リンク
EIOTCLUB「Unlimited eSIM Card」=https://www.eiotclub.com/ja
TelcoVillage GmbH「eSIM.me」=https://esim.me/
SIMLINK「9eSIM」=https://www.9esim.com/en
JMP「JMP eSIM Adapter」=https://jmp.chat/esim-adapter
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