「豚の角煮」が簡単!洗い物も減る「クックフォーミー 3L」

レビュー

2020/11/29 08:30

 グループセブ ジャパンが10月に発売したティファールの電気圧力鍋「クックフォーミー」シリーズの「クックフォーミー 3L」は、ミニサイズでキッチンに置きやすくなった。実際に使ってみると、料理の手間などのハードルが低くなる電気圧力鍋だと感じた。豚の角煮を作った感想を元に、製品の魅力をレポートしよう。

電気圧力鍋「クックフォーミー 3L」。
カラーはマットブラックとマットシャンパンゴールドの2色

確認しながら自分ペースで作れる

 2015年に国内で発売された「クックフォーミー」は1台で、圧力調理、蒸す、煮る、炒める、炊飯が可能な電気圧力鍋。しかし、従来機種は容量が6L、10合まで炊飯できる大容量で、大家族にはいいが、一部のユーザーから「ちょっと大きいかも…」という意見もあった。そんな声に応えて登場したのが、コンパクトサイズの「クックフォーミー3L」だ。トースターと比較しても、そのコンパクトさが分かるだろう。
 
トースターと比べても小さいサイズ

 便利なのは、ボタンを押すとディスプレイに食材や分量・作り方が表示されること。つまりレシピブックいらずに調理がすすめられる。早速、豚の角煮づくりにチャレンジしてみた。まず、メニューから豚の角煮を選択すると調理時間の目安や分量、下準備に必要な材料が表示される。分量は、2人分や4人分などと人数から選べるのも分かりやすい。

 「材料を入れる」「圧力調理を始める」など、工程が移るたびに確認ボタンを押しながら進めていくので、初めての料理でも自分のペースで作っていける。
 
豚の角煮を選択すると、調理時間の目安や材料が表示。
次の工程に移る時に確認画面が表示される
 
材料と調味料を入れる

 あとは、表示通りの材料や調味料を入れる。内蔵レシピは、下ゆでなどがないレシピなので、材料を入れてスタートを押すだけ。

 火力が一般的な電気圧力鍋よりも高めの900Wなので、その分、予熱時間が短いのもうれしい。メニューにもよるが、豚の角煮で試したときには予熱が6分程度で完了した。

 ちなみに、予熱の進行状況はインジケーターで確認できるが、予熱が完了するとブザーが鳴るので、ずっと立っている必要もない。そのまま、しばらくすると柔らかい豚の角煮が出来上がる。
 
予熱の進行具合はインジゲーターで表示。
完了するとブザーが鳴る
 
柔らかく仕上がった

慣れてくればマニュアルでアレンジ

 慣れてくれば、マニュアルに切り替えて少しアレンジしてみるのもいいだろう。例えば、角煮のレシピをみると豚肉の厚さは2cmと書いてある。以前、家族が「角煮は大きい方がいい!」ということで、2cmよりも少し厚めに豚肉をカットして調理したことがあった。

 さすがにオートメニューによる仕上がりは硬かったが、そんなときはマニュアルに切り替えて「圧力調理を20分」など追加で加熱すると柔らかく仕上げることができた。マニュアル調理の設定も、ダイヤルで直感的に選べるから簡単だ。オートメニューで「まだ硬いか?ちょっと失敗したかも」と思っても、すぐにリカバリーできるのは心強い。
 
マニュアル調理の設定も直感的で簡単

 ちなみに、ふたを開けて炒めることもできるので、好みで最初に肉に焼き色をつけてもいいだろう。実は、煮込み料理では意外と炒める工程が入るものが多い。例えば、ハンバーグなどは最初にタマネギを炒めてから材料を混ぜる。ビーフシチューは、一度肉を焼いてから煮込む工程に入る。クックフォーミーなら、フライパンを使うことなく一つの鍋で炒めものと煮込みができるので、洗い物が少なくできるのもうれしいポイントだ。

 スマートフォン用の専用アプリでは、豊富なメニュー検索ができるほか、材料の確認から買い物リストの作成も可能なので、移動などの隙間時間に献立を考えられるのも助かる。料理のレシピ本は持っているが、日々の生活の中でじっくりと読む時間は意外に少ないもの。隙間確認が使えるのは便利だ。
 
アプリでメニュー検索や買い物リストがつくれるのも便利

 個人的には、家族に買い物をお願いする際に、わざわざリストを作らなくて済むLINE転送機能がとても便利に感じている。ちょっとしたことだが、忙しい共働きや子育て中の家庭にとっては、毎日の食事づくりをサポートしてくれること間違いないと思う。

 付属の蒸しかごを使うと、ヘルシーな蒸し料理も簡単にできる。ポテトサラダやカボチャサラダの下ごしらえや、蒸し野菜として食べるなど、利用頻度の高い調理だ。
 
利用頻度の高い蒸しかご料理
 
セラミックコーティングでお手入れも簡単

 他にも、圧力調理後に自動で蒸気を排気するので安全だったり、鍋の内側がセラミックコーティングで施されているのでこびりつきにくく、洗いやすかったりするので手入れが簡単。内ぶたはもちろん、圧力ボールも外してしっかりきれいに洗える。

タッチパネルになってほしい!

 おいしい料理が簡単につくれる本機だが、操作部分がタッチパネルではないところがちょっと残念。ボタンを一回一回押していくため、スマホの操作に慣れていると煩わしいと思う点も正直ある。一方で、料理初心者の夫は「ボタンをしっかり押しながら進むので、どの工程か記憶に残って安心」と、ボタン操作を評価する。この点は好みなのかもしれない。

 本体が小さくなって炊飯もできるクックフォーミー 3Lは、ひとり暮らしなどのキッチンスペースに限りがある人や、炊飯器がわりに炊飯と調理の両方に使ってもいいだろう。もちろん、子育て家族にも大助かりで心強い1台だ。(家電ライター・伊森ちづる)