ヤフー、日本初のインターネットキャリア「Y!mobile」が6月に始動

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2014/03/27 20:18

 「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフーは、3月27日、今年6月にイー・アクセスとウィルコムが合併して誕生する新会社の株式を取得し、日本で最初の「インターネットキャリア」として、日本初のインターネットキャリア事業「Y!mobile(予定)」を展開すると発表した。サービスは6月に開始する。

「Y!mobile」のロゴ

「Y!mobile」のロゴ

 「Y!mobile」は、「ネットの生み出す楽しさ・便利さをみんなの手元に届ける」をコンセプトに、携帯電話サービスを展開する。「スマートデバイス」と呼ばれるスマートフォンやタブレット端末が普及する一方で、それらを所有していない人もまだ多い。スマートデバイスが普及すれば、「Yahoo! JAPAN」が展開しているさまざまなビジネスの拡大や相乗効果が見込めるとして、新事業「Y!mobile」を展開することにした。取扱いは、当初、Android搭載スマートフォンやタブレットを中心に考えているという。料金などの詳細は、後日改めて発表する。

 従来の通信キャリアは、通信(音声)が主でネットサービスが従だったが、新コンセプトの「インターネットキャリア」は、ネットサービスが主、通信が従となる。同時に、これまでイー・アクセスとウィルコムが展開していた約3000店舗の「Y!mobile販売店」というオフラインチャネルを獲得する。なお、イー・アクセスとウィルコムが提供するPHSサービス、MVNO向けサービス、ADSLホールセールは、今後も継続して提供する。

 ソフトバンクグループのイー・アクセスとウィルコムは、今年6月1日にイー・アクセスを存続会社、ウィルコムを消滅会社として合併する予定。ヤフーは、翌6月2日にイー・アクセスの株式の99.68%(議決権比率33.29%)をソフトバンクから3240億円で取得し、子会社化する。新会社の名称はワイモバイルで、代表取締役会長には、現イー・アクセス社長のエリック・ガン氏、代表取締役社長には現ヤフー社長の宮坂学氏が就任する。ソフトバンクグループからヤフーグループに移るが、ネットワーク関連は、今後もソフトバンクとの相乗効果を図る。Ustreamで生中継も行われた記者発表会で、ヤフーの宮坂学社長は、「電気や水道のように、すべての人の手元にインターネットを届けたい」と語った。

 「Y!mobile」の発表後、「Yahoo! JAPAN」のトップページからアクセスできる特設ページを開設。ハッシュタグ「#ymobile」で、Twitter上で、スマートフォンに関する悩みや「Y!mobile」への期待など、未来のインターネットキャリアを切り開く意見を募集している。