ハイアール、三洋電機のDNAを受け継ぐ「AQUA」ブランドを立ち上げ

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2012/02/16 16:08

 中国の大手家電メーカー、ハイアールグループは、2月15日、事業譲渡を受けた三洋電機のブランドを引き継ぎ、ハイアールグループの新ブランドとして「AQUA」を立ち上げた。すでに販売会社として、ハイアール アクア セールスを1月5日に設立している。

ハイアールグループの新ブランド「AQUA」

 ハイアールグループの杜鏡国副総裁は、「日本で培った優秀な人材、高い技術力、それらによって生まれる高品質と、ワールドワイドで展開するハイアールの調達力や情報収集力、戦略を融合することで、価値ある製品をお客さまに提供していく」と話した。 

ハイアールグループの杜鏡国副総裁

 ハイアール アクア セールスの中川喜之社長は、「高品質でも、毎日の生活において本当に求められる質を追求していきたい。まずは冷蔵庫洗濯機からスタートするが、生活者の思いをかたちにした製品をどんどん生み出し、なにげない毎日の一部となるようなブランドとして『AQUA』を育てていきたい」と抱負を語った。 

ハイアール アクア セールスの中川喜之社長

 ハイアール アクア セールスは、1月中旬から冷蔵庫や洗濯機、衣類乾燥機など順次発売しており、今後もラインアップを拡充する。初年度は冷蔵庫・フリーザー13機種、洗濯機・衣類乾燥機17機種、業務用洗濯機・衣類乾燥機など33機種、計63機種を発売する計画だ。 

冷蔵庫「AQR-SD40A」とドラム式洗濯乾燥機「AQW-D500」

 ハイアールグループは、ベーシックデルを販売する「ハイアール」ブランドと、高付加価値モデルを販売する「AQUA」ブランドとして棲み分け、2本柱で展開していく。2012年は「ハイアール」ブランドで150億円、「AQUA」ブランドで350億円、計500億円の売り上げを目指す。 

日本市場の今後の事業展開

 ハイアールグループは、1月5日、日本に東南アジア地域の統括本部として付けで「ハイアールアジアインターナショナル(杜鏡国社長)」を設立。京都・東京に国内の冷蔵庫と洗濯機の開発拠点を設けるほか、アジアの製造拠点4カ国(日本、タイ、ベトナム、インドネシア)、販売拠点6カ国(日本、ベトナム、タイ、フィリピン、マレーシア、インドネシア)で、白物家電の販売攻勢をかける。

左から杜副総裁、張瑞敏ハイアールグループ会長、中川社長