まだまだ先の話……とのんびり構えていたアナログ放送完全停波が、2日後に迫った。家族みんなで過ごすリビングには大画面の薄型テレビがオススメだが、一人暮らしのワンルーム置くテレビや家庭の2台目のテレビを地デジ化するなら、地デジPCという選択肢がある。PCとテレビ、レコーダーの一台三役をこなすので、限られたスペースの地デジ対策にはピッタリ。実際、地デジ化直前のいま、売れに売れている。どんなモデルが人気なのだろう。

10万円以下で地デジダブル録画対応のNEC「VN370/ES6」がトップ



 地デジPCは、PC・テレビ・録画の三つの機能を一台に搭載しているので、省スペース化できることやお得感がある。搭載するチューナーの数やCPUのスペックなどにもよるが、10~15万円程度で手に入る。

 では、「BCNランキング」の2011年7月11~17日の週次データで、地デジ化直前の地デジPCの売れ筋をデスクトップとノートに分けて紹介しよう。集計はカラーバリエーションを合算した「シリーズ」で行い、価格はすべて税別平均価格。また、今回紹介するデスクトップPC、ノートPCのOSは、すべてWindows 7 Home Premiumだ。

地デジチューナー内蔵デスクトップPC シリーズ別 販売台数シェア トップ10
順位 メーカー 品名 型番・シリーズ名 画面サイズ チューナー種類 HDD容量 光学ドライブ 販売台数
シェア
(%)
1 NEC VALUESTAR N VN370/ES6 20.0 地上デジタル 1TB DVD 10.1
2 NEC VALUESTAR N VN770/ES6 20.0 地上・BS・CSデジタル 2TB BD 9.6
3 東芝 dynabook Qosmio D711 PD711T7CBF 21.5 地上・BS・CSデジタル 1TB BD 9.5
4 富士通 FMV-ESPRIMO FH FMVF56DD 20.0 地上・BS・CSデジタル 2TB BD 7.3
5 ソニー VAIO L VPCL225FJ 24.0 地上・BS・CSデジタル 2TB BD 6.2
6 NEC VALUESTAR W VW770/ES6 23.0 地上・BS・CSデジタル 2TB BD 5.0
7 富士通 FMV-ESPRIMO EH FMVE30DT 20.0 地上デジタル 1TB DVD 4.7
8 ソニー VAIO J VPCJ218FJ 21.5 地上・BS・CSデジタル 1TB BD 4.2
9 東芝 dynabook Qosmio D711 PD711T5CSF 21.5 地上デジタル 1TB DVD 3.3
10 ソニー VAIO J VPCJ218FJ/W 21.5 地上・BS・CSデジタル 1TB BD 3.0
「BCNランキング」 2011年7月第2週 週次<最大パネル>

 まずは、地デジチューナーを搭載したデスクトップPCの売れ筋から。1位は、NEC「VALUESTER」の20型液晶一体型「VN370/ES6」で、販売台数シェアは10.1%。チューナーは、地上デジタル×2基を搭載している。CPUはCeleronプロセッサー P4600(2GHz)で、4GBのメモリ、1TBのHDD、DVDドライブを備えながら価格は9万1358円と、かなりお得な製品だ。液晶一体型の本体はスリムなボード型なので、限られたスペースにもすっきりと置ける。

 2位も同じくNECで、1位を獲得した「VN370/ES6」のワンランク上のモデル「VN770/ES6」が入った。シェアは9.6%。地上・BS・CSデジタルチューナー×各2基と、映像配信サービス「ひかりTV」チューナーを搭載している。CPUはCore i5-2410Mプロセッサー(2.30GHz)で、4GBのメモリ、2TBのHDDやブルーレイディスク(BD)ドライブを備える。価格は12万2521円。



左から、NEC「VN370/ES6」、「VN770/ES6」

 3位は、東芝の21.5型液晶一体型「dynabook Qosmio D711(PD711T7CBF)」が入った。シェアは9.5%で2位とは1ポイント差。チューナーは、地上・BS・CSデジタル×各2基を搭載。本体は、1位と2位のNEC「VN370/ES6」「VN770/ES6」のボード型とは異なるスタンド型で、一見すると小型テレビを置いているような印象だ。CPUはCore i5-2410Mプロセッサー(2.30GHz)で、4GBのメモリ、1TBのHDDやブルーレイディスク(BD)ドライブを備えている。価格は11万5825円。3波ダブル録画対応の充実モデルでこの価格は魅力だ。

東芝「dynabook Qosmio D711」

 4位は、富士通「ESPRIMO」の20型液晶一体型「FMVF56DD」でシェアは7.3%。チューナーは、地上・BS・CSデジタル×2基を搭載している。スリムなボード型で、すっきりと置ける。CPUはCore i5-2520Mプロセッサー(2.50GHzで)、4GBのメモリ、2TBのHDDやブルーレイディスク(BD)ドライブを備え、価格は13万3481円。

富士通「FMVF56DD」

 5位には6.2%でソニー「VAIO Lシリーズ」の24型液晶一体型「VPCL225FJ」が入った。チューナーは、地上デジタル×3基と、BS・CSデジタルチューナー×2基を搭載。地上デジタルチューナー3基のうち一つは、PCのOSを立ち上げなくてもテレビが見られるように搭載しているもの。「TV」ボタンを押すと約5秒でテレビが見られるので、すぐにテレビ番組が見たいときに役立つ。本体のデザインはスタンド型で、見た目も使い方もテレビと遜色ない。CPUはCore i5-2410Mプロセッサー(2.30GHz)、4GBのメモリ、2TBのHDDやブルーレイディスク(BD)ドライブを備える。価格は14万3098円。

ソニー「VPCL225FJ」


ノートでは東芝「dynabook Qosmio T751」がシェア2割で優位



 次に、地デジチューナー搭載のノートPCの売れ筋をみていこう。1位は、東芝の15.6型「dynabook Qosmio T751(PT751T8CBF)」。シェアは21.7%で2位を10ポイント引き離した。地上・BS・CSデジタルの3波ダブルチューナーを搭載するなど、ノートPCながら、デスクトップPC並みのテレビ機能を備えている。CPUはCore i5-2410Mプロセッサー(2.30GHz)で、4GBのメモリ、750GBのHDDやBDドライブを備える。PCとテレビをケーブルレスでつなげる「インテル ワイヤレス ディスプレイ」機能を搭載しているので、PCに保存している写真やビデオをリビングのテレビで楽しむことができる。価格は12万5664円。

 2位は、富士通「LIFEBOOK」の15.6型「FMVA52DA」で11.7%。チューナーは、地上・BS・CSデジタル×1基を搭載する。付属の「ワイヤレスTVユニット」に地上・BS・CSデジタルチューナアンテナを接続すれば、アンテナをワイヤレス化できる。アンテナにつながるテレビコンセントがない部屋に移動してもテレビが見られるので便利だ。CPUはPentium B940プロセッサーで、640GBのHDD、4GBのメモリ、DVDドライブを搭載する。価格は10万5985円。


地デジチューナー内蔵ノートPC シリーズ別 販売台数シェア トップ10
順位 メーカー 品名 型番・シリーズ名 画面サイズ チューナー種類 HDD容量 光学ドライブ 販売台数
シェア
(%)
1 東芝 dynabook Qosmio T751 PT751T8CBF 15.6 地上・BS・CSデジタル 750GB BD 21.7
2 富士通 FMV-LIFEBOOK AH FMVA52DA 15.6 地上・BS・CSデジタル 640GB DVD 11.7
3 東芝 dynabook Qosmio T750 PT750T8BBF 15.6 地上デジタル 750GB BD 10.8
4 富士通 FMV-LIFEBOOK NH FMVN77DD 17.3 地上・BS・CSデジタル 750GB BD 8.7
5 ソニー VAIO F VPCF148FJ 16.4 地上デジタル 500GB BD 5.4
6 ソニー VAIO F VPCF226FJ 16.4 地上デジタル 640GB BD 4.7
7 ソニー VAIO F VPCF219FJ 16.0 地上デジタル 640GB BD 4.3
8 NEC LaVie L TVモデル LL770/ES 15.6 地上・BS・CSデジタル 750GB BD 4.2
9 東芝 dynabook Qosmio T550 PT550T4BBF 15.6 地上デジタル 500GB BD 4.1
10 東芝 dynabook Qosmio T551 PT551T6CBF 15.6 地上デジタル 750GB BD 3.7
「BCNランキング」 2011年7月第2週 週次<最大パネル>

 3位は、今年1月に発売した東芝の「dynabook Qosmio T750」の旧モデル15.6型「PT750T8BBF」が入った。シェアは10.8%。東レのナノ積層技術による新フィルム「ピカサステクノロジー」をベースにした新加飾施術を、世界で初めてノートPCに採用したモデル。指紋のつかないコーティングを施している。チューナーは地上デジタル×1基、CPUはCore i5-480Mプロセッサー(2.66GHz)で、750GBのHDD、4GBのメモリ、BDドライブを搭載する。価格は10万4629円。

東芝「dynabook Qosmio T751」

 4位は、富士通「FMVN77DD」で8.7%。ノートPCながら、17.3型の大画面なので、デスクトップ型の地デジPCや小型テレビ並みのサイズでテレビが楽しめる。チューナーは地上・BS・CSデジタルチューナー×1基、CPUはCore i7-2630QMプロセッサー(2.00GHz)で、750GBのHDD、8GBメモリ、BDの大容量規格「BDXL」対応のBDドライブを搭載する。価格は13万7813円。

左から、富士通「FMVA52DA」「FMVN77DD」

 5位は、ソニーの今年1月発売のVAIO Fシリーズ旧モデル「VPCF148FJ」で、シェアは5.4%。画面サイズは16.4型。液晶はフルハイビジョン対応で、より高精細な映像が楽しめる。チューナーは地上デジタル×2基、CPUはCore i5-480M プロセッサー(2.66GHz)で、500GBのHDD、4GBメモリ、BDドライブを搭載する。価格は10万7680円。

 地デジPCは、年々人気が増す傾向にある。2009年7月13~20日の販売台数を100として販売台数の伸びをみると、2010年7月12~19日は210.2、地デジ移行を目前にした今年7月11~17日は280.2になるなど、PCで地デジ視聴や録画ができる利便性が浸透してきている。個室の地デジ化がまだの人は、小型テレビを買う前に、地デジPCも検討しておくことをオススメする。(BCN・田沢理恵)


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