シャープ、プラズマクラスター搭載機、世界累計販売台数3000万台を突破

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2011/01/17 20:28

 シャープは、1月17日、独自の空気浄化技術「プラズマクラスター」を搭載した機器の累計販売台数が3000万台を突破したと発表。さらに、今後の事業展開を明らかにした。

 記者発表会では、健康・環境システム事業本部プラズマクラスター機器事業部の鈴木隆事業部長が、2009年9月から10年12月末までの国内・海外の個人・業務向けのプラズマクラスター搭載機の累計販売台数が3000万台を記録したことを発表。3000万台達成の背景を説明した。

モバイルタイプのプラズマクラスター搭載機

 鈴木部長は、まず「アカデミック・マーケティングの深化」として、さまざまな菌やウイルス、有害物質に関する実験実証に取り組んできたことを挙げた。また、「イオン発生機の創出とラインアップの拡大」として、個人向けの据置タイプ・モバイルタイプと業務用の機器の種類をそれぞれ拡充してきたことを紹介。さらに、「プラズマクラスター搭載商品の広がり」では、空気清浄機や加湿器、エアコン、冷蔵庫、掃除機など、搭載商品を増やしてきたことを達成の背景とした。

ヘルメット用のプラズマクラスターイオン発生機

 今後の展開では、新しい利用シーンの創出として、南海鉄道の新型特急車両「サザン」などの交通公共機関や、帝国ホテル、スイスホテル南海大阪などのホテル、パチンコ店などアミューズメント施設への導入を強化するとした。

 また、グローバル市場への注力についても明らかにした。現在、プラズマクラスター搭載製品は約100か国で販売しているが、日本で成功したマーケティングや店頭販促などの販売施策を、それぞれの国・地域にローカライズすることで顧客を確保する。

健康・環境システム事業本部プラズマクラスター機器事業部の鈴木隆事業部長

 例えば、ベトナムやインドネシアなどの新興国では、日常的にバイクを使うことが多いので、ヘルメットの臭いを脱臭するプラズマクラスターイオン発生機を1月下旬に発売する。2013年には、海外市場の売上構成比を現状の10%から30%に増やすほか、ワールドワイドの販売台数で累計5000万台を目指す。