クラウドサービス「Evernote」、提携で“記憶のプラットフォーム”目指す

サービス

2010/09/29 19:32

 米エバーノートは、9月29日、文書や写真などをまとめて記録し、情報を簡単に整理することができるクラウド型サービス「Evernote」で、7社と新たに協業すると発表した。パートナーは、フライトシステムコンサルティング、ジャストシステム、日経BP、NTT西日本、キングジム、学研ホールディングス、東急ハンズの7社。

 新規パートナーに加え、既存のパートナーと提携も強化する方針。各社が提供する新製品や新サービスは、Evernoteを有効活用するツールを集めた「Evernote Trunk」として、同社のホームページで紹介している。

 フライトシステムコンサルティングは、iPhone向けTwitterアプリケーション「TweetMe for iPhone」のバージョンアップに伴い、Twitterに投稿された情報をEvernoteにクリップできる機能を備えた。

米エバーノートのフィル・リービンCEO

 インフォテリアは、iPhone向けカレンダーアプリ「TwitCal」にEvernote連携機能を加え、製品名を「SnapCal」に変更。10月21日に発売する。登録したスケジュール情報をEvernoteにクリップすることができるほか、Evernoteにあるスケジュールの詳細を抽出し、SnapCalに自動で登録する。

 ジャストシステムは、9月21日に発表したiPhone向け日本語入力アプリ「ATOK Pad for iPhone」でEvernoteに対応している。「ATOK」で作成した文書は、メールやSMS、Twitterのほか、Evernoteにも転送できる。価格は1200円。

 既存のパートナーであるNECビッグローブは、お気に入りのウェブサイトのページをEvernoteに登録できる新機能「Evernote Site Memory」との連携を10月末から開始。第1弾として、温泉旅行情報サイト「BIGLOBE 温泉」と、女性向けポータルサイト「BIGLOBE Kirei Style」のレシピ検索ページに導入する。ページ内の文書やリンクをEvernoteにクリップできる。

 このほか、「Evernote Site Memory」を活用するパートナーとして、日経BPと協業することを明らかにした。

 製品では、NTT西日本とNTT東日本(NTT東西)が、無線LANで端末とつなげば、PCなしでクラウドにデータを転送できるデバイス「N-TRANSFER」を発売する。データ送信先のクラウドとして、Evernoteを採用している。発売はNTT西日本のエリアが10月1日、NTT東日本が10月中旬の予定。価格は7350円。

キングジム「ポメラ DM20」ではQRコードでテキストを伝送する

 キングジムは、iPhone向けアプリ「ポメラQRコードリーダー」をバージョンアップ。デジタルメモ「ポメラ DM20」で作成した文書情報を収めたQRコードを読み取ることができるアプリで、取得したデータをEvernoteにクリップできるようになった。

 既存のパートナーであるアイファイジャパンは、同社直販サイトから無線LAN付きSDカード「Eye-Fi X2カード」を購入すれば、Evernoteのプレミアム会員の1年分(5200円相当)が付属するキャンペーンを実施する。期間は9月29日-12月31日。このほか、学研ホールディングス、東急ハンズとも協業を進める。

 発表会の前半、米エバーノートのフィル・リービンCEOは、Evernoteの軌跡を紹介。「現在、ワールドワイドで450万人のユーザーがおり、毎日1万1000人新しいユーザーを獲得している。そのうち、最も多いのが米国のユーザーで57%だが、次いで多いのは日本で18%を占める」と日本市場の現状と、それに対する期待を語った。

 さらに、「最初は無料アカウントのユーザーでも、時間の経過とともに有料の『プレミアム』にシフトしている」と動向を指摘。今後、ユーザーがEvernoteを活用する端末として、オープンプラットフォームのAndroid搭載端末が急激に増加していることを受けて、「スマートフォンではなく、今後ユーザーは次世代の端末をもつことになるだろう」と見通しを述べた。

PCなしでデータをクリップできるNTT東西「N-TRANSFER」

 業務提携については、「Evernoteは、高い信頼性と恒久的でユビキタスなサービスを提供することで、人間の“記憶のプラットフォーム”になりたいと考えている。ただし、こうした目標は当社だけでは実現しない。だからこそ協業が必要」と利点を強調した。

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