キヤノン、APS-Hサイズで世界最高、約1億2000万画素のCMOSセンサを開発

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2010/08/25 17:39

 キヤノンは8月24日、APS-Hサイズ(約29.2×20.2mm)で世界最高画素数の約1億2000万画素のCMOSセンサを開発したと発表した。

約1億2000万画素のCMOSセンサー

 新開発のCMOSセンサの画素数は、キヤノンが製品化しているAPS-Hサイズで最高の約1610万画素CMOSセンサと比べ、約7.5倍の約1億2000万画素。解像度は2.4倍に向上しているという。

 CMOSセンサは、多数の画素を高速に読み出すために並列処理を行う。並列処理する信号数が増加すると信号遅延やタイミングのわずかなずれが問題となるが、同社は読み出し回路のタイミング制御方法を工夫することでセンサ信号を高速読み出しに成功。これによって、1秒間に最高約9.5コマのスピードで出力することができ、高精細画像を連続して撮影できる。

 1920×1080のフルハイビジョン(フルHD)動画を出力する機能を備え、センサ画面全体のうち、約1/60の任意の領域をフルHD動画で出力できる。

 このCMOSセンサを使えば、画面の一部だけを切り出すトリミングや、電子的に画像の一部を拡大する電子ズームなどでも、これまで以上に高精細で鮮明な画像を得ることができる。また、広い範囲を静止画で確認したうえで、領域を指定してフルHD動画として見ることができる。