カシオ上海、ディーラーとの協業強化へ「カシオグループ」発足

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2010/08/13 17:55

 カシオ計算機の中国グループ会社であるカシオ(上海)は、中国市場でのコンパクトデジカメ拡販のために、直接ユーザーと接点をもつディーラーとのパートナーシップ深耕に乗り出した。「カシオグループ」などの名称を用いて、マージンを優遇する緩やかなディーラーの集まりを発足させ、近く50社程度を確保する方針だ。

 コンパクトデジカメの需要は、日本同様、中国市場も買い替え・買い増しに移行しつつある。カシオ上海のデジタルカメラ関連事業で販売推進を担当する三輪亮彦・上級部長は、この状況を踏まえて、「積極的に売ってくれる販売店を確保し、当社製品のよさをユーザーに訴えていくことが重要と判断した」とする。「カシオグループ」に賛同したディーラーは、7月の時点で約35社に達している。

 中国コンパクトデジカメ市場は、低価格製品を中心に競争が激化。他社との差異化を図らなければ、なかなかシェアを上げることが難しい。そのため、メーカー各社が独自の策を講じている状況だ。カシオ上海では、消費者への知名度を高めるために、ディーラーとのパイプ固めを決断し、さらにイメージキャラクターとして、中国で活躍する若手女優を起用。秋口以降は、テレビCMを中心にPR活動の強化にも取り組んでいく。

カシオ上海の三輪亮彦・上級部長