マイクロソフト、次期統合ソフト「Office 2010」はデータ共有機能を強化

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2009/08/28 18:42

 マイクロソフトは8月28日、2010年上半期に提供する予定の統合ソフト「Office 2010」についての記者説明会を開催。製品の開発方針や特徴についてデモを交えて紹介した。

 開発のビジョンとして、ユーザーの利便性を高める「ユーザーエクスペリエンス」を強調。Officeプロダクトマネジメントグループの沼本健・コーポレートバイスプレジデントは、「今、チーム型の仕事が増えており、組織や国境を越えた作業は非常に複雑となっている。こうした中で、フレキシブルに作業できる環境を提供したい」と述べ、共同作業の際に利用できる機能に重点を置いたことを述べた。

 「Office 2010」では、PCのデスクトップで作成したデータをインターネットブラウザを通じて共有でき、PC、携帯電話、ブラウザの3つの環境で同期ができる。また、リアルタイムで共同作業を行う際のリスク管理を強化し、場所やデバイスに制約されずに、一貫した環境を提供することを目指したという。

 各アプリケーションでは、「Office 2007」から導入された「Microsoft Office Fluentユーザーインターフェイス(リボンUI)」を採用し、タブとボタンで構成する操作部分で多数のメニューの中から目的の機能を見つけやすくした。

 また、新機能も充実させた。「Outlook」では、掲示板のメッセージ・ツリーのようにスレッドで管理できる機能や、重複メールを削除できる「クリーンアップ機能」が加わった。そのほかボイスメールをテキスト変換してプレビューできる機能なども備える。

 「Excel」では、特定セル内のデータの時系列での動きをセルサイズのグラフで表示し、データを要約、可視化する機能「スパークライン」や、データの集計や分析が簡単に行えるピボット機能をさらに使いやすくした「スライサー」などの機能を追加した。

 「PowerPoint」の新たな機能として、動画編集機能が加わった。PowerPoint内で動画ファイルを分割したり、圧縮したりできる。作成したスライドショーは、ブラウザを通じて複数の人と同時に閲覧することができ、プレゼンを共有することが可能。


沼本健・コーポレートバイスプレジデント

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