ICレコーダーの販売台数シェアでソニーが首位を奪還した。これまでトップを独走していたオリンパスだが、「BCNランキング」の11月第3週(08年11月17-23日)でソニーが06年8月以来約2年3か月ぶりに逆転、以降3週連続で1位の座を守っている。

ソニーが販売台数シェアで首位を奪還



 この9月と10月にソニーが相次いで投入した1万円を切る新モデルが好調で、メーカーシェアを押し上げた。同社広報では「低価格ながらUSB端子を装備するのに加え、録音方式にMP3を採用した点が人気を集めている」と分析する。


 しかし、12月第1週(12月1-7日)時点での販売台数シェアは、ソニーが38.3%、オリンパスが37.5%と僅差。激しいシェア争いは続いている。一方、販売金額シェアでは、オリンパス36.2%、ソニー33.6%と依然としてオリンパスが首位のまま。ソニーの低価格戦略が、まず台数でオリンパスの牙城を崩した。

USB端子搭載の「ICD-UX71(S)」が1位



 12月第1週の機種別販売台数シェアトップ10では、ソニーの新モデルが4機種ランクイン。このほかの顔ぶれは、オリンパスが5機種、三洋電機が1機種となっている。1位はソニーが08年10月に発売した「ICD-UX71(S)」で8.5%。本体にUSB端子を搭載し、ケーブルなしでPCと接続できるのが特徴。容量は1GB。


 2位は、08年8月発売のオリンパスのエントリーモデル「VN-3200」で8%。液晶画面と操作ボタンが大きく、初心者でも使いやすい。なお、録音したデータをPCに転送することはできない。容量は128MB。3位もオリンパスで、07年3月発売の「V-51」。シェアは7.2%。1位の「ICD-UX71」と同様USB端子を搭載し、直接PCとつなげる。容量は1GB。


税別の平均価格の低下が顕著、1万円未満がおよそ6割に



 秋以降のソニーのエントリーモデルの躍進は、税別の平均価格にも影響を与えている。08年1月に1万3000円程度だったのがゆるやかに下がり、8月からは急落。12月第1週の時点で1万1000円程度まで落ち込み、低価格化が進んでいる。


 税別の平均価格帯の推移を見ても、価格の低下は明らかだ。08年前半は「1万円未満」と「1万円以上1万5000円未満」がいずれも約3割で、1万円以上1万5000円未満のシェアが若干高かった。この構図は4月に変化し、1万円未満が徐々に増えて9月には約5割を突破。12月第1週には約6割を占めるようになった。(BCN・井上真希子)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで123品目を対象としています。