富士通はNTTドコモに供給する08年冬商戦向け携帯電話の説明会を開催。デザイン重視の戦略も発表した。

富士通の08年冬商戦の携帯電話。
モデルが持っている端末は左から「F-01A」「F-02A」「F-03A」「F-04A」
 冬商戦では防水・タッチパネル搭載の「F-01A」、2インチの背面ディスプレイを備える「F-02A」、丸みを帯びた形状のスライド式タッチパネル端末「F-03A」、薄型防水端末「F-04A」の4機種を投入する。

 「F-01A」はタッチパネルを搭載し、カメラなどを指先で操作できるのが特徴。モーションセンサーも備えており、端末を傾けるとブラウザがスクロールする。「F-02A」は背面部分にこだわった機種で、大型の液晶画面のほか、光の当たり方でパネルの輝き方が変わるデザインを採用した。

タッチパネルとモーションセンサーを搭載して使い勝手を追及した「F-01A」。
IPX5・7等級の防水機能も備える

 「F-03A」は曲面に加工した液晶ディスプレイを搭載したスライド式のタッチパネル端末。スクロールボタンをソフトウェア化し、タッチパネルでメニュー画面などが操作できる。「F-04A」は薄さと防水を追求したモデルで、内部の防水構造を工夫して、12.8mmまで薄型化した。

 富士通が冬モデルの目玉として紹介したのが「F-02A」と「F-04A」で宝石や衣料ブランドとコラボレーションしたモデル。今回、「F-02A」ではジュエリーブランドの4℃、「F-04A」ではファッションを中心としたセレクトショップを展開するユナイテッドアローズと手を組んだ。同社ではデザイン性の高い有名ブランドとのコラボモデルを端末購入の呼び水にしたい狙いだ。

ジュエリーブランド「4℃」とのコラボモデル(端末はF-02A)。
背面パネルには天然ダイヤモンドをあしらった

 4℃とのコラボモデルは、ブランドカラーのピュアホワイトを採用。背面ディスプレイ上部には天然ダイヤモンドをあしらった。ダイヤモンドが描かれたオリジナルの待受け画像などを内蔵し、特製ストラップとエコバッグが付属する。パッケージには端末と同じく白の箱を用意した。

 4℃を展開するエフ・ディ・シィ・プロダクツの田村英樹社長は「天然のダイヤをうまく装着できるか不安だったが、富士通の高い技術力で実現できた。4℃のファンだけではなく、多くの人に使ってもらいたい」と話した。

ユナイテッドアローズとのコラボモデル(端末はF-04A)。
背面パネルには「カーボンパターン」と呼ぶデザインを採用した

 ユナイテッドアローズとのコラボ端末では、背面パネルにカーボンパターンのデザインを施した。カラーはブルー。ジャケットをモチーフにしたオリジナルの待ちうけ画像なども盛り込んだ。携帯とメモ帳を収納できるレザーケースが付属し、オレンジの専用ケースに入れて販売する。

 ユナイテッドアローズの岩城哲也社長は「携帯電話は生活必需品となっており、我々としても不慣れな分野だが挑戦してみようと思った。今回のコラボで携帯電話とファッションの市場の距離が縮まり、一体となることで新しい価値を提供していきたい」と富士通と組んだ狙いを述べた。

「デザイン」「操作性」「ユニバーサルデザイン」を柱に今後は携帯を開発



 会見では今後の携帯電話開発についても発表。佐相秀幸・モバイルフォン事業本部長は「『デザイン』『操作性』『ユニバーサルデザイン』の強化を柱に開発を進める」と説明した。

 特に力を入れるのがデザイン。同社では形状やカラーなどの流行をいち早く取り入れた端末を開発するため、専門会社「富士通デザイン」を設立した。また、今回の4℃やユナイテッドアローズのような有名ブランドとのコラボを推進することでデザイン面での競争力を確保する。

 操作性では、「F-01A」で採用したタッチパネルやモーションセンサーといった新しいユーザーインターフェイスを積極的に導入して使いやすさを追求する。

 ユニバーサルデザインについては、「安心」をキーワードの1つに挙げており、対応技術として、これまでも力を入れてきた防水機能の充実を図る。同時に防水端末の薄型化も進める。佐相モバイルフォン事業本部長は「防水で10mmを切る端末にもチャレンジしていきたい」と、意気込みを述べた。

富士通の富田達夫副社長
 そのほか、ユニバーサルデザイン強化の一環として、シニア向け端末「らくらくホン」に搭載する、ユーザーが声を聞き取りやすい機能や、通話相手の声がはっきりと聞こえる機能などを「今後は全機種で展開する」(佐相モバイルフォン事業本部長)ことも明らかにした。

 富士通の富田達夫副社長は「携帯電話は1億台以上が普及し、市場は飽和しており、さらに販売方式の変更と不況感が重なって非常に厳しい状況にある。しかし、関連事業を含めると10兆円以上もある市場で、まだまだ非常に強い。富士通では携帯電話が技術の牽引役になっており、これからも継続して力を入れていく」との考えを示した。