コンパクトデジカメ、定番のシルバー、ブラックに次ぐ人気色はピンク

特集

2008/10/20 20:00

 ここにきて、カラーバリエーションが非常に豊富になってきたコンパクトデジタルカメラ。高画素や顔認識など機能面での競争が続く一方、個性派カラーや女性向けのカラーなど、色の選択肢が広がってきた。そこで、コンパクトデジカメの人気カラーを「BCNランキング」で調べてみた。


●女性向けカワイイ&ゴージャスなピンクとゴールドの人気が上昇中


 まずは、直近の08年9月から過去1年間のコンパクトデジカメのカラー別シェア推移をみてみよう。注目なのが、女性に好まれるピンクやゴージャスなゴールドが増えていることだ。08年9月時点でのピンクのシェアは13.9%、ゴールドは6.9%で、1年前よりもピンク、ゴールドともにシェアが約2倍になった。メーカー各社が女性ユーザーを狙ったモデルを拡充してきていることも、背景にあるようだ。

 では、ピンク、ゴールドではどんな機種が売れているのか、トップ5をそれぞれみてみよう。08年9月の機種別販売台数シェアでは、ピンクの1位はパナソニックの「DMC-FX37」で、12.9%。2位はカシオ計算機の「EX-Z300」で、9.6%、3位はオリンパスの「μ1060」が8.8%だった。ゴールドでは、カシオの「EX-Z100」が18.6%でトップになった。2位はキヤノンの「IXYD920IS」で16.7%、3位はカシオの「EX-Z200」が15%だった。

 


 


●定番色のシルバー、ブラックは安定したシェアを維持

 色のバリエーションが広がって他の色に押されてはいるものの、定番色のシルバーとブラックは依然として根強い人気がある。08年9月は、2色あわせて約6割を占めている。色別にみると、シルバーのシェアは、07年10月から下がっていたが、08年7月からやや持ち直して08年9月にはシェア40.6%まで回復した。一方のブラックは、ゆるやかに下降しており、08年9月のシェアは18.5%であった。

 シルバー、ブラックそれぞれの人気機種をみると、シルバーの1位は、オリンパスの「FE-320」で、シェアは12.6%を獲得。2位はキヤノンの「IXYD25IS」で7.1%、3位はオリンパスの「μ1060」が4.9%だった。ブラックでは、キヤノンの「IXYD25IS」がシェア8.1%で1位。2位は同じくキヤノンの「IXYD910IS」で5.2%、3位は4.5%で富士フイルムの「FX-F100FD」だった。

 


 


●今年の注目色ベリーカラーやナチュラルカラーのコンデジも登場

 そのほか、流行色を取り入れたコンパクトデジカメも登場している。08年の秋冬のカラーのキーワードは、プラムやラズベリーのようなベリーカラーといわれるレッドと、ナチュラルカラーのブラウン。こうしたトレンドを受けて、ニコンの「COOLPIX S60」ではワインレッドのモデル、カシオの「EX-Z85」はブラウンのモデルを投入している。

 


 服やインテリアと同様、持ち運んで使うコンパクトデジカメも色ひとつで気分が変わるもの。毎年、ファッションでの流行色が変化するように、今後はコンパクトデジカメでもトレンドカラーが反映する動きが広がっていくかもしれない。価格や性能だけでなく、色にもこだわってお気に入りの製品を探してみよう。(BCN・岩渕恵)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで121品目を対象としています。