ASUS、10.2型ワイド液晶搭載のハイビジョンモバイルPCを9万9800円前後で

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2008/09/25 10:12

 ASUSTeK Computer(ASUS)は、ハイビジョン映像の表示対応した10.2型液晶搭載のモバイルノートPC「N10J」を発表した。10月下旬から11月上旬に発売する予定。価格はオープンで、実勢価格は9万9800円前後の見込み。


 解像度1024×600ドットの10.2型ワイド液晶とNVIDIAの「GeForce 9300M GS」を搭載する。3D映像やハイビジョン映像の表示が楽しめるうえ、HDMI端子を搭載し、大画面テレビにも接続できる。また、切り替えスイッチで「GeForce 9300M GS」を使わない設定にすることもでき、省電力での運用にも対応した。

 OSを起動せずにインターネットにアクセスできる「Express Gate機能」を備え、電源が切れている状態から約8秒で、すぐにネットが使えるのも特徴。web閲覧やオンラインゲーム、オンラインチャット、Skype通話のほか、HDDに保存してある音楽や写真の視聴もできる。また、この状態からOSを起動することも可能。


 このほか、指紋認証機能、ワンタッチで画面を最大3倍まで拡大できる「ASUS Zoom In機能」、低音再生が可能なネオジウム・スピーカーなどを搭載する。バッテリーで最長7時間連続稼働でき、キーピッチ18.5mmのフルサイズキーボードを備える。OSはWindows Vista Home Premium。本体サイズは幅276×奥行き195×高さ29mm、重さは約1.5kg。


●BCNランキングで見たASUSの軌跡 「Eee PC」がASUSの顔に……

 08年1月に発売した低価格のモバイルノート「Eee PC」により、一躍脚光を浴びるようになったASUS。もともと同社は、マザーボードやグラフィックボードなどをワールドワイドに販売しているメーカーで、日本市場にノートPCを投入したのは06年のこと。当初はランボルギーニPC「VX1 Golden Edition」や、牛革PC「S6Fシリーズ」など、一風変わったデザインのノートPCを販売していた。

 07年12月時点でノートPC販売台数シェア0.05%とごくわずかだった同社は、ランキングも15位と低迷していた。しかし08年1月に「Eee PC」を発売するとシェア3.3%を記録し6位に上昇。さらに2代目の「Eee PC 901-X」を発売した7月にはシェア12.5%、4位までに跳ね上がった。8月も10.6%で5位とノートPCの上位メーカーに肩を並べる存在に成長している。


 8月現在、BCNランキングでは同社のノートPCの99.6%が「Eee PC」シリーズ。この3年間で20機種近いノートPCを発売してきたASUSだが、「3年目にしてASUSブランドが日本に浸透したのを実感した」(ケビン・ドゥ氏)のは「Eee PC」によるところが大きい。

 しかし、19日に開催した「N10J」の記者会見で、日本地域担当 ゼネラル・マネージャーのケビン・ドゥ氏は「今後は『Eee PC』以外の製品の販売台数を伸ばしていきたい。『Eee PC』が7割、その他の製品が3割にすることが目標」と、今後バリエーションを広げていく方針を明らかにした。



*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで121品目を対象としています。