大日本印刷(DNP、北島義俊社長)は5月14日、紙の上に直接アンテナを形成する低価格のUHF帯ICタグを開発したと発表した。パッケージや書籍の印刷で使う「箔押し加工」を応用したもの。書籍や伝票といった、紙製印刷物の製造工程でICタグを印刷物に直接付与できるため、フィルム基材やラベル加工、貼付工程などが不要。加工コストを従来よりも約30%低減できるという。

 ICタグは、同時に複数のタグを読み取ることができ、バーコードのように1つひとつ読み取る必要がないという特徴をもつ。読み取り作業時間の短縮や作業自体の簡略化が可能で、物品管理やトレーサビリティなどで活用されはじめている。しかし従来のICタグは、アンテナを形成するために、PETフィルムなどの上にアルミ箔をラミネートたうえで加工する必要があるなど、製造工程が複雑でコスト高の要因になっていた。

 年内にも技術検証を終え評価用サンプルを提供する予定。その後利用状況の検証などを行い2010年度の量産化をめざす。同社では「バーコードと同じように、印刷が終了するとICタグがすべて貼られているという、ソースタギングをめざしていく」としながら、大幅な工程の短縮とコストダウンによって「ICタグの爆発的な普及をもたらすブレイクスルーになるのでは」(広報)と期待している。