ドコモと富士通、外観酷似で「かんたん携帯 821T」販売停止の仮処分申請

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2008/03/17 20:31

 NTTドコモと富士通は3月17日、都内で会見を開き、ソフトバンクモバイルと東芝に対し「かんたん携帯 Sonftbank 821T」の製造、販売等の差し止めを求め、東京地方裁判所に仮処分申請を行ったと発表した。


 3月8日に発売した東芝製のソフトバンクモバイル向け端末「かんたん携帯 Sonftbank 821T」が、06年9月に発売した富士通製のドコモ向け端末「らくらくホン III」と外観やコンセプトなどが総合的に酷似しているというもの。


 永田清人・NTTドコモ執行役員・プロダクト&サービス本部・プロダクト本部長は両製品の画像を示し「比較写真が示している通り、両製品は酷似している。健全な製品競争とは、各社が独自のアイディアを出しながら戦っていくというもの。そういう意味では今回の例は一線を画すものだ」とコメントした。

 また、大谷信雄・富士通常務理事・モバイルフォン事業本部副本部長は「『らくらくホン』は我々が01年の発売以来、信念を持って積み重ねてきたもの。そういった製品に『821T』が酷似しているという点は、メーカーとして遺憾であるといわざるを得ない」と語った。


 NTTドコモの法務部によれば「我々の知る限り、携帯電話の分野において、過去に似たような事由で仮処分の申し立てが行われた例はない」という。1月に開いた「821T」の発表後、ソフトバンクモバイル側に警告を行ったが、満足のいく回答が得られなかったとし、不正競争防止法の第2条に基づき仮処分申請を行ったという。