キヤノンとエプソン互角で激突、07年プリンタ商戦緒戦でリードするのは?

特集

2007/10/29 10:40

 10月上旬、キヤノンエプソンの2社がプリンタの新製品を一斉に発売、07年プリンタ商戦が始まった。ランキング上位には早くも新製品がズラリ。今年のプリンタは、夜景などのシーン別に自動補正する機能や小顔補正機能などの「写真の補正機能」に注目だ。「BCNランキング」で最新動向を探った。

●トップ10に新製品は8モデル、1位2位でキヤノンエプソンの中級機が激突

 プリンタ07年モデル初動の10月第3週(10月15日?10月21日)、販売台数シェア1位を獲得したのはキヤノンのインクジェット複合機「PIXUS MP610」で販売台数シェアは16.2%だった。10月22日時点でBCNが集計した市場推定価格(以下同)は2万6400円。同社のラインアップの中では中級機に位置する。解像度は9600×2400dpi、通常のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(CMYK)の染料インクに、顔料インクのブラックを加えた5色インクを採用。写真プリントでも発色が鮮やかなのが特徴だ。

 キヤノンが07年モデルとしてこの秋発売したモデルは、全機種に「自動写真補正」機能を搭載した。写真に対してまず顔検出を行い、次に「ポートレート」や「風景」「夜景」などのシーンに解析・分類。その結果に合わせて適正なコントラストや露出、逆光補正などの処理を施す。デジカメやメモリカードからのダイレクトプリント時でも利用できる。


 このほか、キヤノンのプリンタはトップ10に4機種がランクイン。4位には全7色のインクを採用する複合機の最上位モデル「MP970」が入った。市場推定価格は3万7400円。

 2位はエプソンの複合機「PM-A840」。シェアは15.2%で市場推定価格は2万5900円。キヤノンの「MP610」と同じく中級機に位置するモデルだ。解像度は5760×1440dpi、CMYKの4色にライトシアン、ライトマゼンタを加えた全6色のインクを使用する。

 従来のモデルよりも色補正精度の向上した自動画像処理技術「オートフォトファイン!EX」を搭載。プリンタが人の顔や風景、夜景などのシーンも判別して画像補正を行う。また「ナチュラルフェイス」機能を新たに搭載。付属の写真プリント専用ソフト「EPSON Easy Photo Print」で、「小顔補正」「美白補正」といった人物写真のプリントに特化した補正が細かいレベルで調整できる。

●対前年割れ続くプリンタ市場、起爆剤は年賀状とデジカメプリント需要か

 機種別のトップ10は、キヤノンとエプソンの2大メーカーが見事に5機種ずつランクイン。10月第3週の販売台数別シェアでもキヤノン44.6%、エプソン43.8%とほぼ拮抗している。07年1月から9月の月次シェア推移をみても明らかだが、こうした接戦は長らく継続しており、まさに抜きつ抜かれつの状態がずっと続いている。


 ただ、市場全体を見ると、やや元気がない。07年1月?9月の販売金額と台数で対前年比を見ると、いずれも前年を下回っている。エプソンは9月に開いた製品発表会で、今年前半の落ち込み要因として「1月に発売されたマイクロソフトの最新OS『Windows Vista』を搭載したPCの売れ行き不調もあった」と分析している。1年でもっともプリンタの需要が高まる年賀状シーズンを目前に控え、これから販売台数をどれくらい伸ばせるのか。今年は、両社が力を入れる写真補正機能がどれだけ評価されるかがポイントになりそうだ。(BCN・岡本浩一)



*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など23社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。

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