携帯オーディオが普及するにつれ、大きな市場を形成し始めたのが携帯オーディオの「アクセサリ」市場。中でも特に売れているのが「ケース/ジャケット」「電源アダプタ」「トランスミッタ」の御三家だ。量販店での売り場も日に日に広がっているように感じる。そこで、それぞれの売れ筋動向をBCNランキングでまとめた。

●市場の半分のシェアを占めるケース&ジャケット、白が1位で黒が2位

  07年9月のBCNランキングで、もっとも売れている「アクセサリ」はやはり「ケース/ジャケット」だった。販売個数全体の47.8%と約半数を占めている。次が「電源アダプタ」で32.9%、3番目が「トランスミッタ」の14.3%。この3カテゴリーだけで市場の9割以上を占めている。比較的価格の高いトランスミッタは販売台数シェアこそ1割強の水準だが、販売金額シェアは30.7%と、「ケース/ジャケット」の35.0%に迫る。ちなみにBCNランキングでは「携帯オーディオアクセサリ」としてこのほか「バッテリ」「クレードル」「リモコン」なども集計対象にしている。


  それでは、もう少し細かいカテゴリー別に売れ筋のランキングを見ていこう。まずは、携帯オーディオを傷や汚れから守る「ケース/ジャケット」から。牛革などの皮素材から柔らかいシリコン素材、頑丈さがウリのアルミケースなど、さまざまな製品があふれているにぎやかなジャンルだ。デザインも多種多様で持っている携帯オーディオを自分好みにアレンジできるのが楽しい。


  9月のランキングでは、発売直後の第3世代iPod nano(nano)向けのケースが目立った。第3世代になって、ずんぐりしたカタチに形状が変更されたためか、1位から4位はレイ・アウトの第3世代iPod nano用ケース「RT-IPC1」シリーズが占めている。1位はホワイトで販売台数シェアは5.2%、2位はブラックでシェアは4.5%、3位はブルーで2.7%、4位はレッドで1.8%。また7位にも同シリーズのグリーンが1.5%のシェアで食い込んだ。


  「RT-IPC1」シリーズは、約0.7mmと極薄の高品質シリコン素材を採用したのが特徴。この薄さゆえにクリックホイールの操作感を失うことなく、nanoを傷や汚れ、ゴミ、ホコリから守る。また、ネックストラップ、液晶保護フィルタ、Dockカバーも付属。なお、「RT-IPC1」シリーズには、上位10位以内にランクインした5色のほか、オレンジもあり、25位にランクインしていた。

 5位はハンファ・ジャパンの第3世代iPod nanoケース「DC-PCN3SA/CR」で、シェアは1.7%。液晶保護フィルム付きのシリコンケースで、厚さは1.0mmとやはり薄く、iPod nano本来のデザイン性を損なうことなく、傷などから守ることができる。また、価格が1000円以下と比較的安いのも人気の理由のようだ。


●USB接続タイプの電源アダプタが人気! 幅広く使える利点もある反面……

  次に売れているジャンルは、意外にも電源アダプタ。確かにUSBケーブルでPCとつなぐ充電方法だけでは何かと不便。そのためサードパーティーも含め、さまざまな製品が販売されている。


  1位を獲得したのは、アップルのiPod用のUSB電源アダプタ「MA592J/A」で、販売台数シェアは11.3%。PCがない場所や、PCを立ち上げていないときでもコンセントからiPodの充電ができる電源アダプタ。iPodとの接続用USBケーブルが付属する。対応機種はiPod、iPod shuffle、iPod nanoなどで、最新のiPod classic、iPod touchにも対応する。


   2位はエレコムのiPod Dockコネクタ接続の充電器「AVD-ACAD1WH(ホワイト)」で、シェアは7.6%。先端にiPod用のDockコネクタを装備しており、これ1本で、コンセントからiPodへの充電が可能。またコンセントの差し込み部分は折りたたみができる構造のため、カバンなどに入れたときにも引っかからず持ち運びしやすい。対応機種は第4-5世代iPod、第2世代iPod nano、第1世代iPod nano、第1世代iPod miniのほか、iPod touch、iPod classicにも対応する。

 3位の「AVD-ACAU1WH(ホワイト)」もエレコム製で、USBで接続するタイプで、iPodに付属する充電用USBケーブルを使用して接続・充電を行う。2位の「AVD-ACAD1WH」と同様、コンセント差し込み部分を折りたたむことができる。対応機種も「AVD-ACAD1WH」と同様。

  電源アダプタはiPod用Dockを備えたDock接続タイプと、USBで接続できるUSBタイプの2つが主流で、中でもUSBタイプの人気が高い。上位10位以内で8モデルがUSBタイプだった。Dock接続タイプだと、接続部分が合わないため、iPod以外の携帯オーディオの充電はできないが、USB接続タイプだと、充電用USBケーブルがあれば幅広い携帯オーディオの充電ができることもある。確かに、iPod専用、と銘打っているUSBタイプで、iPod以外の携帯オーディオの充電ができた、という話をよく聞く。物理的に接続が可能なので、充電もできるようだが、フル充電までに時間がかかるケースもあるという。しかし、そのような使い方をして故障した場合は、メーカーの保証対象外になるので注意しよう。

●車好きには必須!? 車載用FMトランスミッタが人気

  アクセサリで3番目に人気なのがトランスミッタだ。これは、いわば小さなラジオ局。携帯オーディオをつないで送信すれば、カーラジオやラジカセなどで受信でき、簡単にスピーカーから音楽を楽しむことができる、というもの。

  特に自動車を運転するユーザーがスピーカーで音楽を楽しむために使う例も多いようだ。そのためか、トップ10にランクインしているすべてのモデルは、自動車の中での利用を想定し、シガープラグを装備していた。それでは、早速ランキングをチェックしてみよう。


  1位は多摩電子工業のカーFMステレオトランスミッタ「Z-299」で、台数シェアは6.4%。3.5mmステレオミニジャックを携帯オーディオに挿し込むことで、FMラジオで音楽などが楽しめる。送信周波数選択回路に送信周波数のズレを防止し、安定したクリアな音を送信できるPLL方式を採用。また、送信周波数は88.0MHz・88.2MHz・88.4MHz・88.8MHzの4チャンネルから選択できる。電源はシガーソケットに挿し込むだけ。


   2位はサン電子のiPod専用FMトランスミッタ「FMIP-301」で、シェアは5.9%。iPodのDockコネクタを装備したFMトランスミッタで、送信周波数は3チャンネルから選択できる。電源はシガーソケットから給電し、iPodの充電にも対応。第3-5世代iPod、iPod nano、iPod miniなどで利用できる。

●iPod専用モデルが6割を占める携帯オーディオアクセサリ市場

  最後に、携帯オーディオアクセサリすべてを合算したランキングを見ていこう。上位10位以内には、電源アダプタの占める割合が高く、10位中7モデルがランクインした。さらに、そのうち4モデルがiPod専用モデルだった。


  カテゴリー別販売台数では高いシェアを取っている「ケース/ジャケット」は3モデルがランクインしたが、意外に少ない。07年9月に販売された携帯オーディオアクセサリの種類は、約2300種類。その中で「ケース/ジャケット」のラインアップ数は1600種類以上に上った。「ケース/ジャケット」は豊富なラインアップ数で、まさに「塵も積もって山」となり、カテゴリー別では高いシェアを獲得したようだ。(BCN・山下彰子)


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など23社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。