イー・アクセスとソフトバンクは6月21日、2.5GHz帯を利用する次世代の高速無線通信「WiMAX(ワイマックス)」の事業化と免許取得で提携すると発表した。共同で実証実験を実施するほか、市場性の分析やビジネスモデルの検討を行う。2.5GHz帯の免許は最大2社に交付される見込みで、イー・アクセスとソフトバンクはスクラムを組むことで「何としてでも免許を取りたい」(千本倖生・イー・アクセス会長)考え。

 イー・アクセスとソフトバンクは6月21日、2.5GHz帯を利用する次世代の高速無線通信「WiMAX(ワイマックス)」の事業化と免許取得で提携すると発表した。共同で実証実験を実施するほか、市場性の分析やビジネスモデルの検討を行う。2.5GHz帯の免許は最大2社に交付される見込みで、イー・アクセスとソフトバンクはスクラムを組むことで「何としてでも免許を取りたい」(千本倖生・イー・アクセス会長)考え。


 2社では特にビジネスモデルの面に重点を置き、技術面などで互いが持つ実験データを交換するなどして事業性を検討。事業としての採算性が高いと判断に至れば、8月末に締め切られる免許取得の申請前をメドにWiMAXを行う新会社を設立する計画。

 総務省は2.5GHz帯の免許交付について、第3世代(3G)携帯電話サービス事業者は単独での免許取得は対象外とし、3G事業者が参入する場合は出資比率を3分の1に抑えた新会社を通じてとの方針案を発表。そのため、3Gサービスを手がけるイー・モバイルとソフトバンクモバイルをそれぞれ傘下に持つイー・アクセスとソフトバンクはWiMAXの新会社に3分の1ずつ出資。残り3分の1は通信会社やコンピューターメーカーなど幅広い企業に参加を呼びかけていく。参加企業は「3-4社以上は間違いない」(宮川潤一・ソフトバンクモバイル専務執行役CTO)見通し。資本金などの詳細は今後詰める。

 イー・アクセスとソフトバンクは、WiMAX事業について、免許交付の条件であるMVNO(仮想移動体通信事業者)への回線貸し出しも積極的に行うほか、必要に応じて他社と共同で事業を行っていく「水平分業型」のビジネスモデルを展開することでオープンな姿勢を総務省にアピールし、免許交付を有利に運びたい考え。WiMAXを地方で展開、デジタルデバイドを解消していく点も訴える。事業をスタートした場合には5年で全国50%のカバー率を目指す。

 イー・アクセスの千本倖生会長は説明会で「(ADSLで)前からいい競争相手だとは思っていたが、ベンチャーという点ではソフトバンクと我われはスピリットが似ている。孫(正義・ソフトバンク社長)さんと私では事業に対するタクティクス(戦術)は違うが、挑戦者ということでは同じで、WiMAXの市場性を考えれば一緒にやっていくのが良いと思った」とソフトバンクと手を組んだ理由について述べた。

 一方、ソフトバンクモバイルの宮川潤一専務執行役CTOは「この2社が並んで会見するのはこれまでありえなかったが、事業化を1社で進めきれるか迷っていたことと、3分の1ルールもあって、とりあえず一緒に勉強しましょうということになった」と述べた。

 今回の提携は5月中旬から孫社長と千本会長が電話会談を行うなど水面下で進められてたが、宮川専務は「今日(21日)の昼に決定した」と話し、提携が急遽決定したことを明らかにした。

 2.5GHz帯の免許取得で思惑が一致した2社だが、提携は端緒についたばかり。千本会長は「とりあえず同棲してみようということなったが、家庭内別居や離婚もありうる」と述べ、今後の展開に含みを残した。