ウィルコム(喜久川政樹社長)は6月7日、「Windows Mobile 6」を搭載したシャープ製のPDA(携帯情報端末)型PHS端末「W-ZERO3 [es]」の後継機種「Advanced/W-ZERO3 [es] WSO11SH」を7月中旬に発売すると発表した。端末の小型化、処理性能と操作性の向上を追及したのが特徴。価格は直販サイト「ウィルコムストア」でウィルコム定額プランとデータ定額加入した新規契約の場合で2万9800円。6月29日から予約を受け付ける。



 サイズは「片手に収まる大きさで、日本人が使いやすい幅の50mm未満」(喜久川政樹社長)を念頭に開発。幅50×高さ135×厚さ17.9mm、重さは157gに仕上げ、スライド式キーボード付PDA型の携帯・PHS端末では、国内最軽量、最薄を実現した。コンパクトサイズにしたことで女性も含め、幅広いユーザー層の開拓を見込む。


 小型化を図る一方、3インチワイドVGA液晶を採用してディスプレイを大型化した。また表示性能も向上。文字などをきめ細かく表示してウェブサイトなどを閲覧しやすくするため、解像度を、一般的な携帯電話に搭載されているQVGA液晶に比べて5倍の480×800ドットとした。



 基本性能では、CPUに米マーベル社の「Marvell PXA270-520MHz」を採用し、処理能力を向上。OSにマイクロソフトの携帯・PDA用の最新OS「Windows Mobile 6」を採用し、ウェブ閲覧やメール機能の利便性を高めた。また、「Windows Mobile 6」のセキュリティやプライバシー機能の採用や名刺リーダーを搭載することで、法人ユーザー向けの機能も充実させている。

 新端末で最も重視したのが「操作性」。タッチパネルやPCと同配列のキーボードやダイヤルキーを搭載。また新たにジョグ機能内蔵スクロールキー「Xcrawl(エクスクロール)」を採用した。スクロールキーを使えば、なぞるだけでウェブの画面などがスクロールできる。4つの方式を備えることで、片手での操作から両手による長文入力まで快適な入力方法を選ぶこともできる。


 通信機能は、高速PHS通信規格「W-OAM」に対応し、高品質の音声通話と最大204Kbps(キロビット/秒)のデータ通信が可能。IEEE802.11b/g規格の無線LAN機能も内蔵しており、最大54Mbps(メガビット/秒)の高速通信が利用できる。赤外線通信機能も搭載した。連続通話時間は約7時間で連続待受時間は約500時間。カメラは有効131万画素。

 オプションでワンセグチューナー、GPSモジュールなども販売する。ワンセグチューナーはピクセラ製の専用モデル。従来チューナーよりも受信感度を高めた。Windows Vista、XP搭載パソコンに接続し、ワンセグを視聴・録画することもできる。7月発売の予定で価格は1万円前後の見込み。


 発表会でウィルコムの喜久川政樹社長は「今回改善した3つのポイントに加えウィルコム独自の定額料金制を強みに、この新製品で更なる新規ユーザー獲得を目指す」(喜久川政樹社長)と意気込みを述べた。

 発表会にはシャープの松本雅史副社長とマイクロソフト日本法人のダレン・ヒューストン社長も出席。松本副社長は「ウィルコム、マイクロソフトと組むことで国内のスマートフォン(PDA型の携帯・PHS端末)市場を拡大したい」と話した。

 一方、ヒューストン社長も「今年度末までにWindows Mobile搭載端末機の台数を累計で100万台にしたい。そのためにはシャープ、ウィルコムは重要なパートナーだ」と述べた。


 ウィルコムでは同時に、新サービスも発表。ニュースや天気などの配信する情報サービス「W+Info(ダブリューインフォ)」、ビューアをダウンロードすることで電子コミック・書籍を入手・閲覧できる「W+Book(ダブリューブック)」、動画配信サービス「W+Video(ダブリュービデオ)」を7月中旬から開始する。料金は「W+Info」「W+Video」が無料、「W+Book」は有料。3サービスともにパケット通信料が別途かかる。

 また、販売方法で新たに割賦販売を導入することも発表した。「Advanced/W-ZERO3 [es]」をはじめとする指定した端末で、まずは機種変更を行う既存ユーザーを対象に実施する。割賦販売は、代金を一定期間に分割して支払う約束で行う販売形態で、ソフトバンクモバイルがすでに導入。ウィルコムでは「ユーザーの利便性を考えると支払期間は2年程度」(喜久川社長)を想定している。今後は新規加入での導入も検討する。