コニカミノルタ、点字原稿を立体形状にコピーするシステム、PCからの出力も

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2007/06/08 10:14



 コニカミノルタビジネステクノロジーズ(コニカミノルタ、木谷彰男社長)は6月6日、点字原稿などを立体形状にコピーできる視覚障害者支援システム「立体コピーシステム PartnerVision(パートナービジョン)bizhub 360」を6月下旬に発売すると発表した。税別価格は190万円。保守契約料はトナー料金込みで月額8000円。別途、4万円の搬入設置料金がかかる。

 立体コピー現像機と専用複写機、熱を当てると瞬間的に体積が100倍程度になる熱膨張性マイクロカプセルを使った特殊な用紙「カプセルペーパー(専用紙)」を用い、点字原稿などを立体形状にコピーできるシステム。立体化したい原稿を専用複写機を使ってカプセルペーパーにコピーし、次にコピーしたカプセルペーパーを立体コピー現像機「YMT-A3」に通し熱を加えると、トナーが付いた部分が膨張し画像が浮かび上がる。

 「立体コピーシステム」は、同社と松本油脂製薬が1980年から共同開発を開始。以来、改良を行いながら、販売を継続してきた。今回、専用の複写機をリニューアルし、オプションを装着することで、パソコンから文書データを直接、カプセルペーパーに出力できるようにした。OSはWindows、Macの両方に対応。また、10Base-T/100Base-TX対応のLANポートを搭載し、クライアントのOSに関わらず、ネットワークプリンタとして使うこともできる。

 立体コピーと通常コピーを切り替えて利用することも可能。標準でスキャナ機能を搭載するほか、オプションでスーパーG3FAXにも対応するなど、立体コピー以外の用途にも活用できる。

 対応する複写原稿はシート、ブック、厚さ最大30mm、重さ最大6.8Kgまでの立体物。最大原稿サイズはA3。A4ヨコ1枚当たりの連続複写速度は、通常コピーが毎分36枚、立体コピーが毎分27枚。立体コピー現像機「YMT-A3」はB4、A4サイズの立体コピーペーパーに対応し、処理速度はA4、目盛り5の場合で、毎分約5枚。